にっぽん縦断 こころ旅
正平様、チャリオ君、スタッフの皆様、
私のこころを日本のいろんな所へ連れて行ってくださり、どうもありがとうございます。
私のこころの風景は、滋賀県大津市にある浮御堂の手前にある仏像です。
もう40年前に、京都で一年間お手伝さんの仕事をしていました。
お世話になっていた家族の皆さんには、とても大切にしていただきました。ペーパードライバーだった私に、休日の1日 旦那さんが助手席に乗って、ていねいに運転の仕方を教えてくださいました。
それから、休日は会社の車を使わせてもらって、いろんな所へ出掛けました。
浮御堂は少し遠い所にあったので、一大決心で行ってみました。湖に突き出した建物に感激して帰ろうとすると、一体の仏像が目に留まりました。何んだか私のお母ちゃんに似ているなぁと思いました。
故郷を遠く離れて暮らしている寂しさもあり しばらくじっと眺めていました。
帰り際に受付の人が私の様子を見ていたらしく、私があの仏像に似ているねと言われて、なんだかとても嬉しくなりました。
その後、茨城に帰って結婚し、二人の子供に恵まれ、生活が一段落した時、お母ちゃんにあの仏像を見せたいと思い、子供二人と両親で浮御堂に行ってみました。
でもあの仏像は修理中で そこにはいらっしゃらなかったのです。
正平様、それからもう何年も経っているので、もう仏像はあの場所に帰ってこられたと思いますので、ぜひ見に行っていただけないでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。
茨城県結城市
冨岡啓子 61歳
※聖観音坐像は秘仏のため厨子に納められています
茨城県結城市
冨岡啓子さん(61歳)からのお手紙