にっぽん縦断 こころ旅
正平さん、ちゃりおさん、スタッフさん毎回楽しい心の旅ありがとうございます。
正平さんの言葉や仕草に毎回『ほっこり』したり『爽やかな風』を感じています。
私の心の場所は11年前の7月に夫婦で旅行した『天橋立』です。
15年前から母が認知症になり妻が一人で頑張って介護していましたが、介護士から『奥さんの様子がおかしいので一度診察した方が良いのでは』と言われました。
妻を病院に連れて行くと、『うつ病』と診断されました。
あと1年で私も定年で母の介護を二人でできると思っていました。
そんな経過のなか介護士さんたちのお陰で母は施設に入所できることになり 私の介護は妻に重点を置くことになりました。
うつ病の薬には、生活環境を変えることが良いと医師からも言われていたので、早速、今まで旅行は数年に一度ぐらいだったので、妻を色々な処に連れて行こうと思い、最初に連れて行こうと思ったのは、私が二十歳頃に仲間と旅行した『天橋立』です。
展望台から見た天橋立は『さすが日本三景』と、若かった私も新鮮な驚きを今でも覚えています。
旅行計画を作り、会社に休暇届けを出し、当日は予定より少し早く出発して高速道路のサービスエリアで休暇を取りながら、久し振りの長距離ドライブを楽しみながら 京都府宮津市に向かって走らせました。
ケーブルカー駅の駐車場に車を止め、ケーブルカーで展望台に登り妻が初めての天橋立と対面しました。
『すご~い』と笑顔の妻の第一声。でも正式な見方は『股のぞき』だと説明すると、そこにある股のぞきの足場に乗って『すご~い』『あなたも見たら』と嬉しそうに私に声をかけてきた。
こんな笑顔の妻を見ることが久しぶりだったので、ここへ連れてきたことが本当に良かったと思いました。
『天橋立』が妻の病気を癒やしてくれた、そして夫婦の絆が深くなった場所です。
その後も(定年を迎え)妻との旅行は年5~6回するようになり、妻の症状も快方に向かい数年で完治できました。
母は8年前に逝ってしまい、夫婦二人で生活しています。
もう一度『天橋立』に行きたいですが 70歳を迎え 遠距離ドライブが・・・・・
正平さん、是非 私たち夫婦の代わりに『股のぞき』してください。
愛知県知立市
久米幸洋さん(70歳)からのお手紙