にっぽん縦断 こころ旅
拝啓 火野正平様 番組をいつも楽しみに拝見しております。
心温まるエピソードと、正平さんの優しさに毎回感情移入して
うるっときてしまいます。
私は幼い頃からお父さんっ子で、父もわがままな私を大切にしてくれていました。父は大の酒好きで毎日のように浴びるように飲んでいました。
気を遣う性格で仕事でのストレスもあったのか、父の唯一の息抜きだったのでしょう。そんな父も、私が休みの時には一緒に山や海にドライブや散歩に出掛けていました。自然が大好きな父でした。
私が幼い頃、家族で湯村温泉に温泉卵を作りに行き、足湯に浸かるのがお馴染みのコースでした。急な石階段に息を切らし、歩くのもしんどそうだった父は、家族でここへ来るのが楽しみだったようです。
私は幼い頃全く山や海が好きではなかったのですが、大きくなるにつれて父の影響で自然が好きになりました。
これからもっと色んな所へ連れて行ってあげようと思っていた最中に 突然前触れも無く、父は48歳の若さで他界してしまったのです。
ちょうど亡くなる1週間前に父は母と湯村温泉に訪れたばかりでした。
もしかしたら身体の異変に気付いていたのかもしれません。
私も今では嫌いだった線香の香りが嘘のように、毎日仏壇に手を合わせるようになりました。ご先祖様を大切にする気持ちも父が教えてくれました。
生まれ変わるように、亡くなった1ヵ月後に産まれた、姪っ子ももうすぐ4歳になり、私も結婚して地元を離れ、今では湯村温泉に行く機会もなくなりました。
生前に父が大好きだった「こころ旅」。
今では私の大好きな「こころ旅」です。
正平さんに是非、思い出の場所に行って頂きだく思いお手紙を書きました。
亡き父も正平さんが来た!と、とても喜ぶと思います。
宜しくお願いします。
鳥取県米子市 本田 優美 29歳
鳥取県米子市
本田優美さん(29歳)からのお手紙