にっぽん縦断 こころ旅
正平さんおはようございます。いつも楽しく拝見しています。
今思えば本当かどうか分からない話しなのですが、私が32歳を過ぎた頃、母から平山観音院の話しをされました。
母の友達の娘さんの話しで、「30歳過ぎても結婚が出来ないから実家に帰るたびに平山観音に行って、結婚できますようにってお参りしたら 結婚できたみたいよ。あんたも行きなさい」と言われました。
30過ぎて独身彼氏なしだった私はその話しを信じ、毎月一回母と二人で小銭をたくさん袋に入れて一体一体お参りをしました。
池があって左から一周回るとお乳水という水が湧き出ています。
母乳が出るようになるそうです。とりあえず飲んでみました。
春になるとワラビが芽を出し、山桜?や藤の花を見ることができ、それも一つの楽しみになっていました。
真冬も真夏も雨の日も通いました。そして二年ぐらい経った頃、夫と出会い結婚に至りました。
男性の気配がゼロだった私の報告に、職場では天と地がひっくり返ったような騒動になりましたが、一番びっくりしていたのは母でした。
母のあの話しは結婚するまではずっと信じていたのですが、友達の娘さんが通った話しは本当だったのかな?ただ私を連れて行きたかっただけかも?なんて思ったこともありました。
そしてこの二年間の話しは誰にも話したことがありませんでした。
父も知らないと思います。もちろん夫も。
結婚して今年で6年目になります。両親が他界してからは地元に帰ることも少なくなりました。もう母に確認することはできませんが、夫に出会えたことはやっぱりお参りのおかげだったと信じています。
写真がなくても今でもハッキリと風景が目に浮かびます。
私のふるさとの思い出の場所にもう一度訪れてもらえないでしょうか。
よろしくお願いします。
新潟県 村上市 稲垣 公江 40歳
新潟県村上市
稲垣公江さん(40歳)からのお手紙