にっぽん縦断 こころ旅
正平さん、こころ旅のスタッフの皆さん、こんにちは。
毎朝、日本各地の素敵な風景に夫婦で癒されています。私が訪ねて頂きたいのは、宮城県大崎市にある祖母の家へ続く田園の中の一本道です。
私は両親が共働きだった為、生まれてからしばらくの間、母の実家に預けられ祖母や叔母に面倒を見てもらいました。その影響からか、私は昔からおばあちゃん子で自宅から数キロの距離にある祖母の家に行くのが毎回楽しみでした。
祖母の家へ向かう道は、元々は祖母の田んぼがある広い田園地帯をぐるりと迂回するようなルートだったのですが、ちょうど私が高校を卒業して遠く離れた大阪の大学に進学する頃に、地元の農業試験場が祖母の田んぼの近くに移転し、その時に田園の中を通る新しい道ができました。
以来、宮城に帰省した際はその新しい道を通って祖母の家へ向かうようになりました。
その道は、広大な田園地帯の中を通る気持ちの良い一本道で、向かう先の左奥には雄大な奥羽山脈の船形山が大きな姿でそびえ立っています。
大学の頃は年に数回帰省することもあったので 田植えの前の水を張った鏡のような春の田んぼ、黄金色の稲穂が絨毯のように輝く秋の田んぼ、一面雪に覆われた真っ白な冬の田んぼ、その時々の素晴らしい田園の景色が心に焼き付き、その中で田んぼの世話をしている元気な祖母の姿を思い浮かべています。
そんな私は大学を卒業後、大阪で就職し結婚もしました。気がつけば宮城で育ったのと同じくらいの年月を大阪で過ごしており、帰省する回数も少なくなりましたが、今年の冬に待望の長男が生まれる予定です。長男が生まれたら、またあの一本道を通って祖母にひ孫を見せに行きたいと思っており それが今からとても楽しみです。
正平さん、宮城に行かれる頃はちょうどお米の収穫の時期かもしれませんが、一度あの気持ちの良い一本道を通ってみませんか。
また、地元で生まれた「ササニシキ」や「ひとめぼれ」などの新米も機会があれば是非味わって頂けたらと思います。
段々寒くなる時期かと思いますが、体調を崩さないよう頑張ってください。
大阪府大阪市 森 俊輔
大阪市
森 俊輔さん(35歳)からのお手紙