にっぽん縦断 こころ旅
火野正平さん、スタッフの皆さんいつもご苦労様です。
私が正平さんに行ってほしいところは、岩手県山田町船越田之浜の荒神社〔あらがみしゃ〕 (地域では尊敬の念から、愛情を込めて荒神様〔あらがみさま〕と呼びます。)です。
私は今 盛岡に住んで8年目になります。
東日本大震災前までは山田町船越、田の浜地区に住んでいました。
震災で家、家財などすべてを失い、身体一つで女房と1か月間を陸中海岸青少年の家に避難し、その後 娘一家の住む盛岡にきて居を構え今日に至っています。
最初のころは、ふるさと山田に1か月或いは2か月に1回は帰省していましたが、今は年と共にその回数は減ってきています。
帰省してもなかなか行けないのが荒神様です。
船越半島船越湾の一端に位置していて、地域の漁業発展の守り神とされており、また海水浴場や夏のお祭り、更には私の二人の娘のお宮参りをしたこともある大切な場所であります。
震災前は正月の元朝参りからはじまって、日々の歩けのコース、夏にはつかの間の海水浴など、しょっちゅう行くことがありましたが、震災後は翌年に1度行ったきりで、以後は行く気持ちがわいてくれません。
震災に遭ってから海に近づくことに不安があり、その怖さから荒神様までの海岸線の道を通ることが難しく、山田に帰省しても荒神様にはなかなか足が向いてくれないのです。
そのうち自分も何とか気持ちを切り替えて荒神様に行ってみたいと思っていますが、まだここ数年は無理のようです。
今の荒神様のお社がどうなっているのか、周囲はどうなっているのか等々色々知りたいと思っています。
正平さん、荒神様の今をテレビで教えてくれませんか。
どうぞよろしくお願いいたします。
岩手県盛岡市 五十嵐秀一(69歳)
岩手県盛岡市
五十嵐秀一さん(69歳)からのお手紙