にっぽん縦断 こころ旅
<こころ旅>
正平さん初めまして。私はこの番組を見ると心が豊かになる気がします。これからもずっと頑張って下さい。私の心に残る風景は宮崎県延岡市大瀬川沿いのヘリポートがある河原です。
うちの次男は生まれつき腎臓が悪く、自宅がある熊本県宇城市から延岡の病院まで行き来する生活が続きました。車で片道2時間半のつらい道のりでした。次男が入院するたびに妻が付き添い、まだ小さい上の二人の子の面倒を私がみました。しかし、妻の代わりはできず、悲しく、淋しい思いをさせてしまい、自分の力のなさに落胆する毎日でした。ある通院の日、何気なく通りがかったこの場所で弁当を食べました。次男には円形のヘリポートが相撲の土俵に見えたらしく、次からの通院のたびに「お相撲でお弁当食べよ」と言うようになりました。
病状が悪かったころ、悲しい気持ちで弁当を食べました。次男が4歳の時、妻の腎臓をひとつもらい、移植手術を受けました。その時はとても心配しましたが、以後、経過が良好で月日が経つごとに元気になっていきました。通院のたびに気が重くつらかった道のりが、だんだん楽しくなり、この場所で食べる弁当がとても美味しく感じるようになりました。
今では、息子が自分で2時間半の道のりを運転して、年4回通院しています。私たち夫婦はこの場所にずいぶん来ていません。
今、次男は24歳。一社会人として介護の仕事を頑張っています。私も妻もとても幸せです。家族にとって、どん底から現在に至ったとても思い出深い場所です。ぜひお願いします。
熊本県宇城市
石村誠一(57歳) 私もロードバイクが大好きで乗ってます。
熊本県宇城市
石村誠一さん(57歳)からのお手紙