目的地は湯沢市の山奥にある温泉の一軒宿。お手紙をくれた清水さんと、離別してしまったお父さんとのちょっと寂しい思い出の道をたどります。旅は横手駅からスタート。奥羽本線に乗り湯沢駅へ。そこから自転車で、25km先の湯ノ沢温泉を目指します。横手盆地を雄物川沿いに、温泉のある院内地区まで南下。院内の集落を通りぬけると、急な3kmにわたる上り坂が立ちはだかります。なんとか上り終えた正平さんの眼の前に現れたのは、建て替えられたばかりの真新しい旅館の建物。それでも正平さんは、わずかに残された昔の面影を探します。