震災前から乳がんを患っていましたが、原発事故の後、郡山市・千葉県・山梨県・福島市と各地を転々としながら避難生活を続け、1年半後に病気が悪化して亡くなりました。
大好きなお母さんへ
あの震災から4年がたちます。お母さんは今、どんな気持ちでいますか?
私は今、色々なことに挑戦して、頑張っています。お母さんがいなくなってから、私は本当に寂しくて、悲しくて、学校で授業をうけていても頭の中はお母さんでいっぱいで、夢の中でもお母さんに会うたび、毎日涙が止まらなかったよ。
お母さんにもう1度だけ会えるなら、友達も何にもいらない、夢も叶わなくていい、本当になんにもいらないのに・・・って毎日そんなことばかり考えて、1人で閉じこもってた。
でも、今は違う。私には、こんなにも沢山の支えてくれる人たちがいて、信じられる仲間がいて、だからこんなに明るくなれたんだって気づいたの。沢山の人に出会うたび、声をかけてもらうたびに、優しくてあったかい気持ちになるよ。
「明日香ちゃん」って呼ばれるたびに、嬉しくて幸せな気持ちになるよ。お母さんがつけてくれた、大切な名前だから。
最近、鏡を見ると、「お母さんに似てきたなぁ」って自分でも思っちゃうくらい、照れくさいような、嬉しい気持ちになるの。
だからね、私、一生懸命生きていくって決めた!
自分の命をお母さんの命だと思って、大切に生きていきます。
つまずいて転んで泣いちゃうときもあるかもしれないけど、私にはいつだって助けてくれる人がいる。
人に感謝しながら生きていきたい。お母さんが私にしてくれたこと、今度は私が周りの人にしていきたいと思います。そしていつか福島を代表できるくらいの立派な役者になって、お母さんの自慢の娘になりたいな。
ねぇお母さん、また会えるときは沢山お話ししようね。
大好きで大切な、世界一のお母さんへ。
明日香より。