NHK高校講座

国語表現

Eテレ 毎週 火曜日 午後2:10〜2:30
※この番組は、前年度の再放送です。

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今回の学習

第14回 人とつながる言葉

励ます言葉・受け入れる言葉

  • 国語監修:信州大学教授 藤森 裕治
学習ポイント学習ポイント

励ます言葉・受け入れる言葉

励ます言葉・受け入れる言葉
  • 足立さん
  • 藤森先生

番組のMCは歌手の足立佳奈さん!
そして、今回教えてくれるのは藤森裕治先生です。

  • スタジオ風景
  • 生徒のみんな

今回、みなさんと一緒に国語を勉強していくのは
はるひ(河野晴日)くん、れん(駒井蓮)さん、とみあか(富田明里)さん、咲桜(曽根咲桜)さん
の4人です!

  • れんさん
  • とみあかさん

最初に、これまでに励まされた言葉や傷ついた言葉を教えてもらいました。
れんさんが励まされた言葉は
今、悩んでるって事は、この後必ず成長があるって事。
この言葉で、悩むことも楽しくなったといいます。

とみあかさんが傷ついた言葉は
がんばれ。
軽く言われると、“(すでに)がんばっているから!”と思ってしまう、といいます。
足立さんも、日頃から言葉は言い方によって受け取り方が違うと感じているようです。

演習「どんな言葉をかける?」
  • どうやって励ます?
  • はるひくんとれんさん

みなさんは「言葉は諸刃の剣」という言葉を知っていますか?
同じ言葉でも、言い方や場面が変わると、励ましの言葉になったり傷つける言葉になったりします。
先ほどの「がんばれ」などが良い例です。

では、友だちが悩んだり落ち込んだりしているときには、どんな言葉で励ましますか?
次の例で考えてみましょう。
【例1】
バレーボール部でがんばっているカナちゃん。しかし最近成績が落ちてきて、先日の模擬試験の判定もC。部活を辞めるべきなのかな…?


みなさんなら、カナちゃんにどんな言葉をかけますか?
はるひくんは
勉強とか部活とか全部一緒にやろうとしたら大変だと思うんだけど、やっぱり部活を3年間やるってことにも意味があると思うから、少しだけ休憩してまたやればいいと思うよ。
れんさんは
私は部活をやめたほうがいいと思う。それって将来のことを考えたら、今自分が微妙になってしまっているんだったら、今ケリをつけて、ちゃんとはっきりするべきだと思う。
2人はこのように答えました。

では言われた方はどう感じるでしょうか。
足立さんに、カナちゃんになったつもりで考えてもらいました。
足立さんは「甘えてちゃダメだよ、両方やりきるのがカナでしょ。」と言われたいと思ったようです。
「悩みを持っていて聞いてもらいたいだけかもしれないし、意外と人は答えを誰かに導いてもらうよりは聞いて欲しいだけだったりするから、『大丈夫だよ、できるよ!』と、背中を押してくれたら嬉しいかな。」
と足立さんは答えました。

  • とみあかさん
  • 咲桜さん

次の例です。
【例2】
カナちゃんが1年前から片思いしていた先輩に、最近恋人ができたことが発覚。
落ち込みは半端じゃない…。


みなさんなら、カナちゃんにどんな言葉をかけますか?
とみあかさんは
今回は残念だったけど、絶対カナならもっといい人を見つけられると思うし、今回はもう全部忘れてパァーっと遊びに行こう!
咲桜さんは
少女マンガで学んだけど、運命の人だったらお互い気づかない間に好きになってるし、カナちゃんにはもっといい人がいると思う。
2人はこのように答えました。

  • 藤森先生
  • 先生と足立さん

声をかけるということがどんなに難しいかということを知っておくことは大切です。
ここで先生ならカナちゃんにどんなふうに声をかけるのか聞きました。
先輩はカナちゃんの本当の魅力に気がついていないんじゃない?でも、それ(本当の魅力)をカナちゃん自身も気がついていないよね?
先生は、そこで“カナちゃんの魅力はこれじゃないの?”と言うのは、押し付けがましい気がしていると言います。
質問の形で相手に声を届けるのが大事で、言い切ると押し付けがましくなるので、わだかまりが残ったりします。
このあと前に進むのか、諦めるのか、別の選択をするのかは本人が決めることなのです。
何をしてあげたらいいかではなく、何をわかってあげることが必要かを心に留めることが大切です。

表現の達人「元プロバスケットボール選手・大神雄子さん」
  • はるひくん
  • 大神さん 

今回の達人は、元プロバスケットボール選手・大神雄子さん。
インタビュアーははるひくんです。

大神さんは、日本代表チームやプロチームで長年キャプテンを務めてきました。
日本の女子バスケットボール界を引っ張ってきた存在です。
とてもパワフルな大神さんですが、現役時代には挫折もあったといいます。
そんなときに励まされた言葉をお聞きました。

はるひ「ケガとかもいろいろあったと思うんですけど、落ち込んだ経験とかはありますか?」
大神「これを挫折と思うかは捉え方なんですけど、自分の場合は大きなケガをしたこともあったので、その話をさせてもらいたいんですけど。手首を骨折してしまったケガがありました。チームは次の週からプレーオフ(レギュラーシーズン後に行われる優勝決定トーナメント)っていう大事な時期に入っていたので、正直『どうして自分なんだ』とか『何で今なんだ』と、イライラではないんですけど…」
はるひ「やるせない悔しさみたいな…?」
大神「そうですね。ただ、それもどう捉えるかで、友人のプロ野球選手に『一度ケガした手は一番よかった10(100%)には戻らないけど、11とか12にはできるんだよ』って言われたんです。ケガする前よりもっとうまくなれるとか、もっと強くなれる可能性があるんだっていうことで、すごく励みになって。それでリハビリを凄くがんばれたなっていう(気がします)。」
はるひ「考え方ひとつで捉え方も変わるんですね。」
大神「そうですね。例えば、ケガをしたっていう事柄は変わらないけど、捉え方とか、時には人と話すことできっかけをもらったり。それで自分が4とか5になるだろうと思っていたことが、いきなり11や12を目指そうと思ったりとか。そういう部分って、普段の生活の中でも実はそこらじゅうにあるのかなって考えるようになりました。」
はるひ「そうですね…言葉の影響力も…」
大神「大きいですよね!」

演習「敬語を使ってみよう」
  • 足立さん
  • とみあかさん

人とのコミュニケーションで話すことと共に大切なのは聴くことです。
相手の言葉に耳を傾けて、感情を心で受け止めて聴くことを傾聴(けいちょう)といいます。

今回は、傾聴に挑戦してもらいます!
バイト先の人間関係に悩む足立さんの話を聞くとみあかさん、という設定です。
足立「今さ、悩んでいるんだよね。」
とみあか「え〜なんで?」
足立「バイトでカフェやってるって知ってるでしょ?」
とみあか「うん、知ってる、知ってる。」
足立「そこで先輩とうまくいってないんだよね。」
とみあか「え〜なんで?」
足立「私がミスしちゃって。ゴミ出しをしなくて…部屋に10袋くらいたまっちゃって。」
とみあか「わぁ、結構ためたね!」
足立「臭くなっちゃったの。」
とみあか「ちゃんと謝った?」
足立「謝った。『本当にすみませんでした』って謝ったのに、1か月たっても全然ダメで。」
とみあか「1か月間、ちょっと冷たい…みたいな?」
足立「そう。」
とみあか「あ〜そっかぁ…」
足立「でも、どうしても辞められなくて。私ね、そこのカフェのまかないがすごく好きで。」
とみあか「あ〜それは辞められないね!」
足立「あのね、砂肝丼っていうのがあるんだけど…」
とみあか「おいしそう!」
足立「そう!だから辞められなくて…でも先輩ともうまくいきたいし。」
とみあか「え〜…でも、本当にそれが原因なのかな?もしかしたらその1か月の間に違うことで先輩を怒らせたこととかない?」
足立「私が何かしたってこと?」
とみあか「うん。なんか…砂肝丼食べすぎちゃった、とか。」
足立「もしかしたら…もしかしたらだけど、先輩もすごく砂肝丼が好きなのかもしれない。」
とみあか「あ〜じゃあ、なくなっちゃったのかもしれないね。佳奈が食べ過ぎちゃって。」
足立「ん〜そうなのかな?」
とみあか「じゃあさ、今度そっちで謝ってみたら?前謝ったんですけど、ちょっと違ったみたいで〜とか言ってさ。ちょっと違う方向に持っていってみたら?」

とみあかさんの傾聴では、相手とは別の視点で質問をしたり、合いの手を入れて話しやすい雰囲気を作っていたのが良かった点です!

  • さくらさんの傾聴
  • 聴いてみた感想

次は、バイト先の人間関係に悩む足立さんの話を聞く咲桜さんという設定です。
足立「最近、カフェの先輩と全然うまくいってないんだよね。」
さくら「先輩?先輩かぁ…」
足立「まぁ、原因は私にあって。」
さくら「え?じゃあ悪いんじゃない?」
足立「いや、まず聞いてよ!1か月たった今もまだ怒ってる。」
さくら「うわ、面倒くさい人だね〜本当に!もう放っておきなよ。」
足立「でもそれが放っておけないの。」
さくら「なんで?」
足立「先輩が5歳下の子でね。私が今18歳で、5歳下だから13歳なのね。だから言えないこともあるけど、バシッと言いたいんだよね。」
さくら「それはもう、お菓子とかで釣るしかない!」
足立「えぇっ?13歳、お菓子で釣れるかな?」
さくら「うん。これあげるよって言えば、『いいの?』って感じになって…」
足立「あぁ〜。何がいいと思う?お菓子。」
さくら「ん〜…ケーキとか大好きだよ。」
足立「いいね。最近ワンカットで1000円くらいのケーキあるよね。」
さくら「あ!そこまで出さなくていい!ケーキだけど、高いよって感じで出すけど、100円くらいでいい。」

咲桜さんの傾聴はかなり脱線していましたが…
はるひくんやれんさんから、「逆に脱線したことが気持ちを和らげていた」「相談している側を元気にしてくれる」という意見がありました。
足立さんも「(確かに)全然落ち込まなかったかも。」という感想でした。
咲桜さんらしい傾聴になりましたね!

  • 藤森先生
  • 咲桜さん

傾聴のポイントは「広く、深く、高く」です。
(1)広く聴く
口を挟まずに相手の話に耳を傾ける。
(2)深く聴く
話のポイントを理解して、問題の背景に何があるのか見極めながら耳を傾ける。
話のポイントを理解して「要するに〜なんだね」と相手に伝える
(3)高く聴く
問題解決の糸口となるような視点や考え方を相手と一緒に考える。
「〜するべきだ」ではなく「〜してみたらどうかな?」と提案ができるといいですね。

このポイントを聞いた咲桜さんは自分の傾聴を振り返って
「広くも深くも高くもなかった。自分の思っていることだけを言っていた気がして。なんかもっと意識してみようと思いました。」
と感想を言いました。
これに対して先生は
「いいんじゃない?今、『自分はできてない』って言ったけど、今までそういうこと考えもしなかったでしょう?それに気がついて、これかだどういうふうに聴いていこうって(考えることが)それが学びなんじゃない?大事なものっていうのは、すぐに答えが出ないの。でもずっと追い続けるものだと思います。」

  • 次回もお楽しみに〜!

それでは次回もお楽しみに!

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