NHK高校講座

国語表現

Eテレ 毎週 火曜日 午後2:10〜2:30
※この番組は、前年度の再放送です。

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今回の学習

第8回 小論文 I

文章の「型」・構成ノート

  • 国語監修:東京都立大森高等学校主幹教諭 古宮 才由里
学習ポイント学習ポイント

文章の「型」・構成ノート

文章の「型」・構成ノート
  • 足立佳奈さん
  • 古宮先生

番組のMCは歌手の足立佳奈さん!
そして、今回教えてくれるのは古宮才由里先生です。

  • くれあさん
  • 生徒のみんな

今回、みなさんと一緒に勉強するのは
かなめ(河野要)くん、れん(駒井蓮)さん、ひろと(高橋大翔)くん
そして、きょうの日直、くれあ(東海林クレア)さん
の4人です!

論理的な文章とは
  • 三段構成
  • インスタント食品と『おふくろの味』

今回は、自分の主張をきちんと伝えるために、文章の構成方法や小論文を書くための構成ノートの作り方を学びましょう!
小論文には、主張だけでなく、根拠や反論があります。
それらを、筋道を立てて述べるために必要なのが構成ノートです。

まず、三段構成という文章の構成の方法があります。
論理的な文章を書くときの基本となる形で、序論本論結論という3つの部分に分けられます。
例えば、次の「インスタント食品と『おふくろの味』」という文章で考えてみましょう。

 いつでも手軽に食べられるインスタント食品。その普及は、私たちの食生活を豊かにしてくれているだろうか。私はそうは思わない。
 なぜなら、食べるという行為は空腹を満たすためだけではないからである。例えば、母親が心をこめて作ってくれる料理「おふくろの味」は、食べることの「喜び」につながる。
 しかし、インスタント食品は、その一瞬、私たちの空腹を満たしてくれるだけで、食べたいという満足感はすぐに消えてなくなる。
 それは、「食べる」という一期一会の経験を私たちから奪いかねない。

 つまり、インスタント食品の普及は、むしろ、私たちの食生活を単一で深みのないものへと変えようとしているのである。

このように、
序論は、問題を提起した上で、結論を予告する部分です。
この場合、「豊かにしてくれているだろうか」というのが問題提起で、「私はそうは思わない」が結論の予告になっています。
本論は、序論で述べた問題提起に対する根拠や反論などをあげて、まとめていく部分です。
結論は、自分の立場や主張を明確に示して、論を締めくくる大事な部分です。

演習「『ゴミ問題』をテーマに考えよう」
  • ゴミ問題
  • れんさん

三段構成に基づいて、自分の意見を伝える構成を考えてみましょう!
テーマは「ゴミ問題」です。

最初に、問題提起と結論を考えます。
環境問題をはじめ、モラルやマナー、リサイクルなど、幅広い意見が出せそうですね。
生徒の3人が考えた問題提起と結論がこちら!

【ひろとくん】
問題提起:ゴミは本当にゴミか。
結論:生ゴミは堆肥化できる。

【れんさん】
問題提起:ゴミは無料でいいのか。
結論:ゴミを有料化すべきである。

【かなめくん】
問題提起:宇宙のゴミはどうするのか。
結論:宇宙のゴミは、これから出さないようにし、今あるものも除去するべきである。

  • 足立さん
  • 図書館に行ってきます!

次に、本論を組み立てていきます。
主張に説得力を与えるためには、主張を裏づける客観的な情報が必要です。
インターネット上にはたくさんの情報があふれていますが、今回は、より確かな情報を得るために3人に図書館へ行ってもらいました!

図書館を活用しよう
  • れんさん
  • ひろとくん

今回、3人が訪れたのは、渋谷区立中央図書館。
所蔵している書籍や資料はおよそ30万冊。
多くの図書館では、本は分野ごとに付けられた番号にしたがって分類し、番号順に並んでいます。
れんさんは、「社会問題」の棚を探し始めました。
しかし、目当ての本が見つからないようです。
実は、ゴミ問題に関する本は「技術、工学」に分類されています。
探している本のある場所がわからないときには、図書館の人に聞いてみるのも一つの手です。

  • かなめくん
  • 閲覧席で内容を確認

かなめくんはパソコンを使って本を検索しました。
館内のどこに目当ての本があるのか地図で表示されるので、とても便利です。
また、ホームページで、読みたい本がどの図書館にあるかを事前に調べて、予約できる場合もあります。

さて、興味のある本を見つけたら、閲覧席で内容を確かめましょう。
どの本にどんな情報が載っているかノートに書き出しておくと、考えをまとめるのに役立ちます。

表現の達人「朝井リョウさん」
  • 朝井さんとれんさん

今回の達人は、小説家の朝井リョウさん。
インタビュアーはれんさんです。

れん「書き言葉で、高校生だと小論文を書いたりとか、いろいろな文を書く場面が出てくると思うんですけど。そういうときに、自分の意見をわかりやすく伝えるポイントはありますか?」
朝井「物事を提示する順番は大事な気がしていて。例えば、1から10までを説明しなければいけないときに、1から順番に書いたほうが伝わりやすいのか、いきなり9を書いてから1、2、3、…、8、10と書いたほうが10がよりわかりやすくなったりとか、読み手がグッと入り込めたりすることがあると思うので。自分が伝えたいことは一度書き並べてみて、順番を入れ替えても成り立つとか、無くしたほうが強調されていいな、とか考えるといいと思います。」

朝井さんが小説を書く前に作っている構成メモを少しだけ見せていただきました。
れん「うわ〜すごい…」
朝井「最近、付箋というものの存在に気づいて、ざっと書いた後で並び替える作業ができるようになったので。」
れん「こうやって、たくさん書かれて、そのあと小説の構成を練るときに工夫していることはありますか?」
朝井「“この感情を文章で再現したい”というところから小説のタネが始まることが多いので、そのシーンで書きたいセリフや言葉はいつの間にか生まれるんですよね。多分、いろんなものを見たり聞いたりする中で、自分の知らないところで醸成されていて、ある日“におい”を発するぐらいの存在になって、その“におい”でわかる、みたいな。この“におい”が一番広がるためには、主人公は何才ぐらいの人がいいだろうとか、性別はどちらがいいだろうとか。ゴールを設定して、ゴールのために周りを固めていく作業が、私の場合は多いんですけど。でも、あまりお勧めはしないです。」

演習「構成ノートを作る」
  • 接続表現
  • 古宮先生

前半の演習では、「ゴミ問題」をテーマに、問題提起と結論を考えました。
その後、図書館で論を支える客観的な情報を見つけた3人。
後半はその情報を使って、構成ノートを作ります。
小論文では、段落と段落をつなぐ接続表現を使うことがポイントになります。
問題に焦点をあてたいときに使う「では」、原因や理由を説明するときの「なぜなら」、例示するときの「例えば」、結論を示す「したがって」などがよく使われます。
このような接続表現を効果的に使うことで、文章の意図をわかりやすく伝えることができます。

  • 先生からアドバイス
  • 先生からアドバイス

構成ノートを清書する前に、考えをノートに整理していきましょう。
根拠には、最初に述べた自分の意見に密接に関係してくるものを選んでください。
身近なものでも、使えないものもあります。
逆に、身近だけれど、まだ多くの人がわかっていないものを情報として取り上げて書くことも必要な視点です。

できあがった構成ノートを見てみると、
れんさんは接続表現をとても上手に使ってまとめてくれました。
ひろとくんは本論を反論から始めているのが特徴です。
結論では、「つまり、生ごみの堆肥化というリサイクル方法をとりいれるべきである。」で終わってもよいところですが、さらにメッセージを付け加えて強調しています。
そして、かなめくんはとても壮大なテーマを選びました。
本論で具体例を提示して主張に説得力を与えています。
そして、このように他の人とは違ったものに視点を向けて論を展開することは、多くの人の興味を惹きつける上でも、自分の勉強のためにも、非常に重要なことです。

構成ノートの詳細は、番組をご覧ください!

  • 次回もお楽しみに〜!

それでは次回もお楽しみに!

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