NHK高校講座

家庭総合

Eテレ 毎週 木曜日 午後2:40〜3:00
※この番組は、前年度の再放送です。

家庭総合

Eテレ 毎週 木曜日 午後2:40〜3:00
※この番組は、前年度の再放送です。

今回の学習

第1回 自分・家族

オトナの条件とは? 〜青年期の課題〜

  • 家庭科監修・講師:元 大阪府立高等学校教諭 南野 忠晴
学習ポイント学習ポイント

オトナの条件とは? 〜青年期の課題〜

家庭総合はじまります!
  • 黒沢かずこさんと馬場裕之さん
  • ブラダさん

この番組は、「毎日、身の回りで起きていることを見直してみたり、いずれ起こるかもしれない出来事を考えてみて、将来に備えよう」という番組です。

みなさんと一緒に学ぶのは、森三中の黒沢かずこさんと、ロバートの馬場裕之さんで
す。
3人グループの中で唯一の独身という立ち位置の二人が、この番組にかける思いとは…?

黒沢さん「高校生たちに、カッコいい先輩として思われるようになりたい。」

馬場さん「料理のことを知りたい。結婚のために必要なものを吸収したい。それを生かして結婚とかできたらいいな。」

そして、お手伝いはブラダさんです。

人生のさまざまな場面で、みなさんの前に現れる選択肢。
自分らしい選択ができる力を身につけていくことが、大切です。

オトナになるきっかけとは?
  • ATMでお金を下した時、自分で生活するんだなと思った
  • 今までは不満を言葉に出して言っていた

東京・銀座で、街行く15歳から30歳の男女に聞きました。「あなたが『オトナになった』と自覚したきっかけを教えてください」

「ATMを初めて使ったとき」や「クレジットカードで買い物をしたとき」、そして「理不尽なことが起きたときに、気持ちを抑え込んで終えたとき」など、いろいろな意見がありました。

  • 入社1、2年目の頃は親に借りたりもした
  • このくらいの年になると自分でできるようになった

そんな中、多くの人が挙げたのが、「親からの経済的独立」でした。
これは、内閣府が行ったアンケート調査の結果でも第3位になっています。

確かに、経済的に親に頼っている状態では、「オトナ」とは言えないかもしれません。

  • お金を稼ぐようになったら好きなものを買うだろうと思っていた
  • 意外と使わずに貯金している

第2位は、「職業生活のスタート」
働いてお給料をもらうようになることが、「オトナ」だと感じるきっかけなんですね。

さて、お金のことを挙げる人が続く中、1番多かったのは、ちょっと意外な答えでした。
みなさんも、予想してみてください。

今回は、「オトナの条件」について考えます。

オトナの条件とは?
  • 第1位は「まだ大人になったとは感じていない」

黒沢さんは結婚や出産、馬場さんはお酒という予想でしたが、正解は

「まだ大人になったとは感じていない」

でした!

黒沢さん「ホントは、私は自分でもオトナだと思ってません!」

馬場さん「確かに、年齢だけは重ねたけど、気持ちはまだなんか、10代のまんまだもんね。」

オトナの特権とは?
  • ドライブが好き
  • 京都に行った時に懐石料理を食べた

オトナかどうかって、ただ単に年齢の問題ではないんですね。
番組では、30代の男女100人にアンケートを実施。
子どもの頃には味わえなかったこと、オトナだからこそできること。
すなわち、「オトナの特権」とは何かを聞いてみました。

第3位は、「法律上の年齢制限がなくなったこと」
街角で聞いた意見は「お酒」「ドライブ」でした。

第2位は、「お金を自分で稼いで、自由に使えること」
街角では「マンガの大人買い」「ひとり1〜2万円するような懐石料理を食べる」という声がありました。

  • 終電近くまで遊べる
  • 子供の時は親がいて規制された

そして第1位は、「自分のことは自分で決めて、自由に行動できること」
「時間を気にせず好きに遊べる」「オトナになると自分の責任で動くので、自由が広がる」といった声を聞くことができました。

上位を占めたキーワードは、「自由」
他の人に振り回されず、自分で決めて、自分の力で物事を進めていけるのが、オトナなのかも…。

そのオトナへの準備が、みなさんはどのくらいできているでしょうか?

あなたの「自立度」は?
  • やってみよう!自立度チェック

というわけで、やってみよう!「自立度チェック」!
長年、高校家庭科の教育に携わってきた南野忠晴先生に作っていただきました。

これから10項目の質問をします。
自分に当てはまると思ったら、○(マル)をつけてください。

  • 1「衣・食・住 自分でできることは自分でする」
  • 2「1週間くらい、家でひとりで生活できる」

まずは、日々のくらしに関すること。

1.「衣・食・住 自分でできることは自分でする」
自分の服を洗濯したり、部屋の掃除をしたり、食事の準備や後片付けを手伝ったりということです。

2.「1週間くらい、家でひとりで生活できる」
たとえば、家族が旅行に出かけたら、ちゃんと留守番できるかどうか…。

  • 3「最終的には自分で決めて、結果に責任をもつ」
  • 4「批判的な助言や意見も、冷静に受け止められる」

ここからは心の持ちように関する質問です。

3.「最終的には自分で決めて、結果に責任をもつ」
テスト前、ついつい遊んでしまった経験があると思いますが、点数が悪かったとしても、自分の責任ですよね。

4.「批判的な助言や意見も、冷静に受け止められる」
先生や友達、家族などから意見されたとき、カッとして反抗したり、無視したりしていませんか?
ここで黒沢さんが、馬場さんへ批判的なアドバイス。

黒沢さん「ツーブロックの髪型。お洒落だと思われたい?あと、Eテレだと思って眼鏡をかけてるけど、レンズを抜くところとか?自分の見た目を気にしているところ。」

馬場さん「なるほど、このアドバイスを、やっぱりオレ、聞き入れてないわ。」

  • 5「TPOに応じて、言動を使い分けられる」
  • 6「社会の出来事に対し、自分の考えを表明できる」

ここからはコミュニケーションに関する質問です。

5. 「TPOに応じて、言動を使い分けられる」
目上の人と話すとき、気の合う友達と話しているとき、壇上に立って発表するときなど、時と場所、状況に応じて言葉遣いや態度を使い分けていますか?

6. 「社会の出来事に対し、自分の考えを表明できる」
新聞やテレビのニュースなどを見て、そのことについて周りの人と議論したりできますか?

  • 7「お金の使い方や管理を計画的に行える」
  • 8「生活にいくらお金がかかるか把握している」

今度はお金に関する質問です。

7. 「お金の使い方や管理を計画的に行える」
むだづかいやしょうどう買いなどせずに、毎月いくらずつ貯めて買おうなど、計画性を持っていますか?

黒沢さんは、セールでコートを見つけて衝動買いしてしまったそうです。

8. 「生活にいくらお金がかかるか把握している」
毎日食べる食事の材料や教科書、水に電気、ガスなども、無料ではありません。

  • 9「妊娠や性感染症などの基本的な知識がある」
  • 10「相手を尊重しつつ自分の気持ちも伝えられる

相手を思いやって、きちんとした態度を取れることもオトナへの大事なステップです。

9. 「妊娠や性感染症などの基本的な知識がある」
たとえば、電車やバスで妊婦さんに席を譲ったりしていますか?

10. 「相手を尊重しつつ自分の気持ちも伝えられる」
相手の立場や気持ちを考えて行動しつつも、自分がイヤなことはイヤだとはっきり伝えられますか?

自立度チェックは、以上です。
みなさん、マルの数はいくつになりましたか?

馬場さんが9個、黒沢さんは5個でした。

オトナの条件とは、「自立」
日々のくらしに関する「生活的自立」、心のありように関する「精神的自立」、コミュニケーションに関する「社会的自立」、お金に関する「経済的自立」、自分も相手も大切に考えるための「性的自立」などの側面があります。

この結果をどう捉えて、どう考えていけばよいのか、南野先生に教えていただきましょう!

オトナへの一歩
  • 南野忠晴先生
  • 自分でできることがあるのに、自分でやらずに人任せにしていないか

1番の項目にマルをつけられなかったことが引っかかっている黒沢さん。
最低限のことは出来ていると思っていても、SNSなどできれいな部屋をのせている人を見かけるそうです。
そんな黒沢さんに、髪の毛一本落ちてないような片付け方はしなくても大丈夫だと、南野先生は言います。

南野先生「大切なのは、自分でできることがあるのに、自分でやらずに人任せにしていないかどうか。自分で自分のことをちゃんとやると、自分のしたいようにできますよね。」

黒沢さん「確かに爪切りとか、薬とか、自分が置いている場所に置きたいですよね。でも、人にお願いしてしまったら、それがどこにあるかが分からない。把握できない。」

南野先生「自立っていうのは、自分が自由を獲得するための手段なんですよね。」

馬場さん「理想の自分に、近づける。」

わたしと仕事〜キミのトビラを選べ
  • 島村洋輝さん
  • 島村さんの仕事風景
  • 的確な技をひとつでも多く身につけたい

No.001
島村洋輝さん(20歳)/職業:社員大工

企業の成長戦略と自立
  • 山口正浩さん
  • 消費者の声に応えていく中で、自分の可能性を広げていく

さて、自立について、今度は、ちょっと違う視点から考えていきましょう。
話をしてくれたのは、中小企業診断士の山口正浩さん。
山口さんは“企業の自立”を支えて20年以上。
いわば「自立サポートのプロフェッショナル」です。

企業が成長する上での自立の第一歩は、自分の領域を確立することだと、山口さんは言います。

山口さん「お客様から求められている製品やサービスなど、自分の会社ができるものを提供する。」

お客様、つまり消費者の求めていることに応えるには、しっかりと消費者の声を聞くことが必要です。
でも、その要求が自分の会社のできることでなかったら?

山口さん「できないことをあきらめるのではなく、そこに可能性を見出して努力をする。」

消費者の声に応えていく中で、自分の可能性を広げていく。
それは、自分では気づかなかった自分を知ることに繋がります。

山口さん「自分の知らなかった自分を気づかせてもらって、さらに良くしていこうとするのが自立した企業です。」

  • 声に耳を傾け、出来ると思うことは率先してやる

このような企業の自立は、私たちの自立とも共通する部分があると、山口さん。

この場合、企業に当たるのが私たち、消費者は周りの人々、家族や友人、先生などです。
彼らの声に耳を傾け、できると思うことは率先してやる。
そして、できるとは思っていなかったことにもチャレンジすることで、可能性を広げることができるのではないかと、山口さんは言います。

山口さん「先生や家族の意見に耳を傾けて、『自分はこうあるべきじゃないか』と考えながら生活をしていく。ここが重要なのかなと思います。」

オトナになる!もっとも難しい条件とは?
  • 人の意見を聞くことで自分の可能性が広がり、人生の選択肢が増える

馬場さん「自分自身で見えてないことを、周りの方が言ってくれるっていうのは、『あ、こういう意見もあるんだ』って受け止めたほうがいいんですね。」

南野先生「自分で自分のことが見えてるつもりでも、見えないところはいっぱいありますよね。」

黒沢さん「仰ってることは、わかるけど…。『なんでわかんないの?』って言われた経験があるので、そのトラウマでシャットアウトしちゃいます。」

南野先生は、自分と全然考え方の違う人の意見が本当は大事だと言います。
それが自分の可能性を広げて、人生の選択肢を増やしていくことにつながります。
そして、人の意見を受け入れるかどうかは、自分で判断して決めましょう。

その時、自分の選択には自らの責任が伴うということも忘れずに。
ただ、ひとりで抱え込むことはありません。

  • 自分ひとりで自立しようとしなくていい

自立は、自分ひとりでやらなくてはいけないと考えてしまいますが、そうではありません。
人とつながり合えば合うほど、できることが増えていって、うまくつながり合えるかどうかが自分の自立を支えてくれると、南野先生は言います。


それでは次回もお楽しみに!

科目トップへ

制作・著作/NHK (Japan Broadcasting Corp.) このページに掲載の文章・写真および
動画の無断転載を禁じます。このページは受信料で制作しています。
NHKにおける個人情報保護について | NHK著作権保護 | NHKインターネットサービス利用規約