NHK高校講座

地学基礎

Eテレ 毎週 水曜日 午後2:40〜3:00
※この番組は、前年度の再放送です。

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今回の学習

第21回 第3編 地球

プレート境界

  • 監修・講師:筑波大学准教授 鎌田 祥仁
学習ポイント学習ポイント

「離れていく境界」 「ぶつかり合う境界」 「すれ違う境界」


地学基礎では、地球調べ隊の関口隊長と垣内隊員、そして地球調べ隊の顧問の先生が、地球の謎に迫ります!

今回のテーマは、「プレート境界」です。
地球の表面は、十数枚の固い岩盤=プレートにおおわれています。今回は、そのプレートとプレートが接する境界に注目します。

キーワードは、 「離れていく境界」、「ぶつかり合う境界」、「すれ違う境界」 です。
接しているプレートどうしの動きは、この3通りしかありません。
プレートの境界には、圧倒的な地球のパワーを感じさせる風景が広がっています。



まず、「プレートが離れていく境界」を見ていきましょう。

ヨーロッパの島国・アイスランドには、2つのプレートが逆の方向に「離れていく境界」があります。この境界に沿って、「ギャオ」と呼ばれる大地の裂け目がいくつも見られます。ギャオは、今なお、わずかずつ広がり続けています。

アフリカ北東部のエチオピアには、「ダナキル低地」と呼ばれる、海面より低い大地があります。ダナキル低地も、「プレートが離れていく」ことによって作られた低地です。
今から3000万年ほど前、エチオピアのあるアフリカ大陸とアラビア半島は一つにつながっていたと考えられています。しかしプレートが離れていくことによって、大地が引き裂かれました。この時、大地の表面だけがはぎ取られた場所がありました。新たに顔を出した地面は海面よりも下。その後再び起こった地殻変動によって、中の海水が干上がったところができました。こうしてダナキル低地ができたのです。

ダナキル低地では、大地のすぐ下まで、熱いマグマが迫っています。たくさんの火山があり、なかには火口が灼熱の溶岩で満たされているものもあります。「溶岩湖」と呼ばれ、世界に5か所しかありません。溶岩が吹き上がる光景は、まさに地球の鼓動が聞こえてくるようです。


茨城県つくば市にある国土地理院では、巨大なパラボラアンテナを使って、大地の動きを測定しています。

世界20カ国に同じようなアンテナが設置されていて、定期的に、一斉に、数十億光年離れた「クエーサー」と呼ばれる天体の電波を受信します。このとき、受信する時刻が、設置された場所ごとにわずかに異なります。その時刻の差をもとに計算すると、2つのアンテナ間の距離が分かるのです。この測量法を「VLBI観測」と言います。

・VLBI観測によって、日本のつくば市とハワイは、年間およそ6cmのスピードで近づいていることが分かりました。



ハワイと日本(つくば市)が近づいているのは、ハワイがある太平洋プレート(海のプレート)が、つくば市がある北アメリカプレート(陸のプレート)にぶつかっているからです。
ハワイがある太平洋プレートは、東太平洋海嶺で生まれ、日本の方へと移動しています。そして、日本海溝で北アメリカプレートとぶつかって地下深くへと沈み込んでいきます。日本海溝は、「プレートがぶつかり合う境界」なのです。
およそ1億年後、ハワイは日本に接近し、日本海溝に沈んでしまうと考えられています。

・8000メートル級の山々が連なるヒマラヤ山脈では、大昔の海の生き物・アンモナイトの化石が見つかっています。
およそ4000万年前まで、ヒマラヤ山脈は海の底でした。
しかし、陸のプレートであるインド・オーストラリアプレートが、同じく陸のプレートであるユーラシアプレートにぶつかって大地が隆起、その結果、あの高い山脈ができたのです。隆起は今でも続いています。



最後は、「プレートがすれ違う境界」 を見ていきましょう。

アメリカ西海岸にあるサン・アンドレアス断層は、およそ1300キロメートルにも及ぶ長い断層です。
カリフォルニア湾からロサンゼルスへと続くこの断層は、2つのプレートが互いにすれ違う方向に動く境界部分そのものなのです。

3種類のプレート境界がつくり出す、ダイナミックな光景を見てきました。プレートの境界があるからこそ、地球には起伏に富んだ地形が多いのです。


●次回は、「地震のメカニズム」です。お楽しみに〜


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