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物理基礎

Eテレ 毎週 水曜日 午後2:20〜2:40
※この番組は、前年度の再放送です。

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物理基礎

Eテレ 毎週 水曜日 午後2:20〜2:40
※この番組は、前年度の再放送です。

今回の学習

第30回 第2編 さまざまな物理現象とエネルギー

物理の力でゲームに挑戦! 〜波〜

  • 物理基礎監修:東京学芸大学講師・福井県教育総合研究所特別研究員 川角博
学習ポイント学習ポイント

物理の力でゲームに挑戦! 〜波〜

  • 愛知県立旭陵高等学校
  • つる巻きばね

今回は愛知県名古屋市にある愛知県立旭陵高等学校で、楽しい物理のワークショップです。
愛知県立旭陵高等学校は、自宅学習が中心の通信制の高校です。
生徒のみなさんには、つる巻きばねを使った「波の伝わり方」を利用したゲームに挑戦してもらいます。

  • 赤チーム
  • 青チーム

参加する生徒は、赤・青の2チームに分かれて対戦します。


赤チーム 「赤チーム、負けないぞ!シャッ!!」

青チーム 「青チーム、がんばるぞ!オーッ!!」

  • 全体
  • コース全体図

今回、生徒たちが挑戦する競技は次のとおりです。

つる巻ばねを6mに引き伸ばします。
このばねを手で振ると波ができるので、この波で発泡スチロールのキューブをはじきます。
等間隔に置かれたキューブを指示された通りにはじく3つのミッションに挑戦してもらいます。

  • ミッション1
  • ミッション1の得点

1つめのミッションは2人で挑戦します。

まず、波を作って1番のキューブをはじきます。
まんなかの赤いキューブははじいてはいけません。
最後に2番をはじいたら、ミッションクリアです。

このミッションは、赤いキューブのところでどうやって波を消すのかがポイントです。
キューブの後ろには、得点ゾーンがあり、キューブが入った所が得点になります。

たとえば、1番が10、赤いキューブをはじかずに2番が50のゾーンに入ると、合計60点。
さらに、ミッションクリアなので得点が2倍の120点になります。

ミッション1の最高得点は、50と50の2倍で200点です。
3回チャレンジして、一番高い点数がチームの得点になります。


父 「3つのミッションをやって、それらの得点を全部足して競技をやります。」

ミッション1
  • 1をはじく
  • 波の重ね合わせ
  • 波の独立性

赤チームの作戦は、山の波と谷の波を重ねて打ち消すというものです。
 
2人同時に両側から山と谷を送り、

・山で1番をはじく
・赤のところでは波の重ね合わせの原理で打ち消す
・波の独立性で復活した山で2番をはじく

という作戦です。

赤チーム 練習タイム
  • 山と谷を送る
  • 赤をはじく

山を送るのは笠松さん、谷を送るのは川村さんです。
山と谷を送ると、波は打ち消し合い(左写真)、そして再び山が復活します。

今度は、キューブのそばでやってみます。
しかし、赤いキューブをはじいてしまいました。
撮影した動画をチェックし、何が起きたのかを確認します。

  • 動画を確認
  • わずかな差ではじいてしまう

笠松さん 「来た来た来た、はじいてる。」

加藤さん 「ここで当たっちゃってるんだ。」


笠松さんの山と川村さんの谷が近づいてきて赤いキューブのところで打ち消し合います。
しかし、復活した山が赤いキューブをはじいてしまいました。

何が原因なのか、見返してみると、谷が山よりも少しだけ速いことがわかります。
ほんのわずかな差で、赤キューブをはじいてしまうのです。

  • 合図を出す
  • ミッションクリア!

お父さんのアドバイスで、スタートの合図を木村さんがすることになりました。

赤キューブがやや動きましたが、タイミングは合ってきたようです。
繰り返し練習をしていくと、成功です!

1番をはじいて、赤キューブはそのまま、そして2番をヒット。
ミッションクリア、満点の200点です。

青チーム 作戦タイム
  • 右が1をはじく
  • 左から2をはじく
  • まんなか打ち消しあう

角さん 「こっちからは山、谷。で、こっちから谷、山」

父 「クイクイって、こうやるの?」


青チームは、右から山・谷の波、左から谷・山の波を作り、

・右側の山が1番をはじく
・左側の山が2番をはじく
・まんなかで打ち消し合う

という作戦です。

青チーム 練習タイム
  • 1番をはじく
  • 左の谷が早い
  • 赤キューブをはじいてしまう

青チームは、壬生さんと角さんが挑戦します。
2人で作った波をまんなかで消すという作戦ですが、なかなかうまくいきません。

撮影した動画をチェックすると、まず、角さんの山が1番をはじきます。
次に壬生さんの山が2番をはじきます。
しかし、左の谷が少し速かったため、その結果、赤キューブをはじいていました。

  • 赤をはじく
  • 作戦変更
  • 2番が動かない

何度も練習をしますが、なかなかうまくいきません。
どうやら、この作戦は難しすぎたようです。


角さん 「じゃあ僕、山だけやります。」


作戦を変更し、赤チームと同じ作戦をとります。
1番をはじいて赤いキューブで打ち消し合いますが、2番は動きません。

  • 青チームは後攻
  • ミッション1

父 「はい、みなさん、ここで練習終了。いよいよ試合に入ります。まず、先攻後攻を決めようか。」


青チームは、様子見で後攻を選びました。
いよいよ競技開始です。

ミッション1 赤チームVS.青チーム
  • 2度めで満点!
  • ガッツポーズ

赤チームのチャレンジ1回目は、1番が10点、赤キューブ成功、2番は50点。
ミッションクリアで2倍の120点です。

続いて2回目は、1番が50点、赤キューブ成功、2番も50点。
ミッションクリアで200点、2度目のチャレンジで満点が出ました!

後攻を選んだ青チームにプレッシャーがかかります。

  • 青チーム
  • チャレンジ3回目

青チームのチャレンジ1回目は、赤をはじいてしまいました。
1番は50点、赤を動かしてしまい−50点。
2番も50点で、得点は50点です。

チャレンジの2回目は、1番が50点、赤をはじいてマイナス50点、2番が10点。
得点は10点に下がってしまいました。

最後のチャレンジも、赤をはじいてしまいました。
ミッション1、青チームの得点は50点でした。


壬生さん 「赤チームが200点を出したってことも、さらにプレッシャーを強めたものだと思います。」


ミッション1の結果は、赤チーム200点対青チーム50点でした。

ミッション2
  • 1,2,3の順に当てる
  • 反射波

続いてはミッション2、挑戦者は1人です。
キューブは左から1、2、3の順に置きます。
右側から波を1つ送り、1、2、3の順番にキューブをはじきます。

このミッションもクリアすれば得点が2倍になります。
ミッション2では、反射波を使うのがポイントです。

青チーム 作戦タイム
  • 作戦
  • 固定端反射

角さん 「谷を作って移動させて、ここに糸を付けずに固定して、すると反転して移動するんで……。」


青チームは、固定端の反射を使うようです。
谷で入ってきた波を固定端で反射させると山になって反射します。
この山で、キューブをはじく作戦です。

  • ばねの端を固定
  • 満点

ばねの端をスタンドに固定します。
波を送るのは竹内さんです。

見事、練習で300点満点を出しました!

赤チーム 練習タイム
  • 自由端
  • 反対にならない

一方の赤チーム、波を送るのは木村さんです。

赤チームは自由端で挑戦していますが……。


川村さん 「反対になってないじゃん。」


改めて、端を固定すると……赤チームも300点満点で大成功です。

ミッション2 赤チームVS.青チーム
  • 青チーム
  • 350対200

青チームの先攻で、ミッション2の競技開始です。

1回目のチャレンジは……いきなりの300点満点!

1、2、3の順にはじいて、ミッションクリアです!
満点が出たので、青チームの得点は300点。
350対200になり、青チームが逆転です。

  • 赤チーム
  • ミッション2終了時点

追う側になった赤チームですが、こちらも大成功!
ミッションクリアで、赤チームも300点満点でした。

ここまで赤チームの合計は500点、青チームは350点。
150点差のまま、最後のミッションです。

ミッション3
  • 谷が1に来たら山を送る
  • 赤で打ち消しあう
  • 復活した山で1,2をはじく

ミッション3では、赤キューブをはじかずに、1番、2番を順にはじくミッション1の変形版に2人で挑戦します。

ミッション3は、

・先に、左から谷を送る
・谷が1番のところに来たと同時に右から山を送る
・赤キューブのところで打ち消し合う
・復活した山で1番、2番をはじく

のように行います。

  • 赤を近づけると点数アップ
  • ミッションクリアで420点

このミッションでは、赤のキューブを5cm近づけるごとに、1番・2番の得点ゾーンの点数を それぞれ10点ずつ増やすことができます(左写真)。
10cm近づけると、最高得点は70点です。

そして、ミッションをクリアすると、得点はなんと3倍に!
最高で420点をゲットできるので、青チームにも大逆転のチャンスがあります。

赤チーム 練習タイム
  • 赤をはじいてしまう
  • 合図を出す

赤チームが練習を始めました。
しかし、タイミングが合いません。


笠松さん 「うーん、速いんだね。」


木村さんが合図を出すことにしましたが、これもなかなかうまくいきません。

青チーム 練習タイム
  • 大きな谷を送る

一方、大逆転をねらう青チームは壬生さんが山を、柴田さんが谷を送ります。

柴田さんは非常に大きな谷を送ります。

  • 打ち消しあう
  • 反射波

青チームの様子を見てみます。
始めに、赤キューブのところで波は打ち消し合いました。
続いて、復活した山が1番、2番をはじきます。
しかし、赤キューブも動きました。

これは、柴田さんの大きな谷が反射して山になり、赤キューブを押しています。
反射波の影響は無視してよいので、青チームは見事ミッションクリアです。

  • 波長の長い波
  • 波長の短い波

柴田さんの大きな谷は、何がよかったのでしょうか。

柴田さんの谷は、とても波長の長い波です。
一方の壬生さんは波長が短い山を作ります。

そのため、多少タイミングがずれても、赤キューブのところで打ち消し合うことができるのです。

  • 赤キューブをよける
  • 赤キューブをギリギリまで近づける

成功したら、次は高得点をねらうしかありません。
そこで、赤キューブをぎりぎりまで近づけます。

青チームは、成功すれば逆転も夢ではありません。

赤チーム 練習タイム
  • 赤チーム練習
  • 練習時間終了

その頃、赤チームはまだ成功していませんでした。
ここで練習時間が終了、いよいよ最終決戦です。

ミッション3 赤チームVS.青チーム
  • 赤キューブはこのまま
  • 赤キューブを10cmまで

父 「問題の赤キューブ、これどこに置きます?」

川村さん 「赤チームはこのままで。」

父 「かたや追いかける青チーム、さあ、この赤どこに置く?」

壬生さん 「10cmのところです。」


青チームは、最高得点の420点をねらうようです。

  • 赤チーム
  • 50点

先攻は赤チーム。
赤キューブはクリアしますが、1番で50点、2番には届かず、ミッション失敗で50点です。

チャレンジ2回目は、赤キューブをクリアして1番は10点、2番は0点。
なかなか点数が伸びません。

ラストチャレンジでは、1番で50点、2番は0点。
赤チームのミッション3の得点は50点でした。

これで550対350、その差は200点です。

  • 青チーム
  • 420点

青チームの番です。
赤を動かしてしまい−50点、1番と2番が70点で、得点は90点です。
このままでは勝てません。

チャレンジ2回目です。
波長の長い谷と短い山が重なって赤キューブをクリア。
そして、1番と2番を大きくはじいて70点と70点、ミッションクリアです。
その後に、反射波が赤キューブをはじきました。

3倍の420点で、満点です。

  • 結果発表
  • 次回も、お楽しみに!

父 「はい、結果が出ました。結果は赤チーム合計550点、青チームは合計770点。青チームが勝ちました、おめでとう!」

角さん 「理屈の通りにうまくやるっていうことの難しさを学びました。」

笠松さん 「授業の物理はあんまりよくわかんないけど、今回は楽しかったんでいろいろ勉強できました。」

父 「みなさんは実際に体を動かして、問題を見つけて、それに対して仮説を立て、実験をして検証していきましょう。つる巻きばねさえあれば、そして、なめらかな床さえあれば、今日の実験はできます。みなさんも、こんな実験をやってみませんか。」


それでは、次回もお楽しみに!

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