Eテレ 夏・冬期特別講座放送
※この番組は、前年度の再放送です。
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第8回 簿記の基礎
今日も絶好調!オーナー店長のさかっち(酒井瞳さん)。
そして、アルバイト従業員の莉奈ちゃん(松田莉奈さん)と祥伍くん(石井祥伍くん)。
今回も、3人と一緒に簿記を学んでいきましょう☆
今回「決算」について教えてくれるのは、公認会計士でお笑い芸人のわたび〜さんです。
さて、前回は振り替えについて学習しました。
振り替えとは、ある勘定の金額を別の勘定に移動させることでしたね。
前回学習したのは、以下の総勘定元帳の締め切りの手順(1)から(3)までです。
(1)収益の各勘定の残高を損益勘定に振り替える
(2)費用の各勘定の残高を損益勘定に振り替える
(3)当期純損益を資本金勘定に振り替える
(4)収益・費用の各勘定と損益勘定を締め切る
(5)資産・負債・資本の各勘定を締め切る
最初に手順(1)と(2)の復習です。
(1)収益の各勘定の残高を損益勘定に振り替える
収益の各勘定の残高を損益勘定の貸方に移動させます。
(2)費用の各勘定の残高を損益勘定に振り替える
費用の各勘定の残高を損益勘定の借方に移動させます。
今回はさかっち商店のすべての勘定を用意しました。
これをもとにして、総勘定元帳の締め切りにチャレンジしてみましょう☆
収益にあたるのは商品売買益勘定、費用にあたるのは給料勘定と支払利息勘定です。
また、この演習の決算日は5月31日とします。
商品売買益勘定から損益勘定への振替仕訳をして転記をします。
そして、損益勘定にも、日付、金額、相手科目を記入しましょう。
同様にして、費用の各勘定の残高を損益勘定に振り替えます。
損益は借方、費用の各勘定は貸方になります。
収益の場合と比べると逆になっていることがわかりますね。
また、損益勘定には相手科目を個別に記入しましょう。諸口ではありませんよ!
次は総勘定元帳の締め切りの手順(3)です。
(3)当期純損益を資本金勘定に振り替える
これは、移動させる金額が当期純利益で、移動先は資本金勘定です。
手順(1)と(2)を終えると、損益勘定の貸方に収益総額、借方に費用総額が書かれています。
その差額が当期純利益です。
まず、損益勘定から当期純利益を計算しましょう。
借方の費用総額は51000円、貸方の収益総額は70000円なので、差額は19000円となっています。
これが当期純利益です。
ちなみに、今まで借方と貸方の差額のことを残高と言ってきましたが、貸借差額とも言うので覚えておきましょう!
損益勘定から資本金勘定へ当期純利益を振り替えると、仕訳は次のようになります。
「(借)損 益 19,000 (貸)資本金 19,000」
これをもとにして損益勘定に転記すると、損益勘定はゼロになります。
そして、当期純利益を資本金勘定に移動させましょう。
これで手順の前半が終了!
後半もがんばりましょう☆
東京にある、さまざまな資格の取得を目指す人たちが通う専門学校。
中でも簿記は人気講座なのだそう。受講生はほとんどが社会人です。
この講座を受けている方に聞くと、簿記を通じてお金の仕組みや、社会の取引の流れを知ることができるといいます。
簿記の知識は社会人としての強みのひとつになるのです!
次は総勘定元帳の締め切りの手順(4)です。
(4)収益・費用の各勘定と損益勘定を締め切る
収益・費用の各勘定と損益勘定はすべて貸借同じ金額になっているはずです。
それを確認して締め切りの作業に入りましょう!
最初に商品売買益勘定です。
借方・貸方それぞれの金額を合計します。
赤で合計線を書き、その下に合計金額を書き入れます。
そしてその合計金額の下に二重線を引いてください。これを締め切り線といいます。
また、この場合の給料勘定と支払利息勘定は借方・貸方ともに金額が1行しかありません。
そのような場合には、合計金額を記入せず、締め切り線を引いて締め切ります。
同様にして、損益勘定も締め切ります。
次は総勘定元帳の締め切りの手順(5)です。
(5)資産・負債・資本の各勘定を締め切る
各勘定において、決算日の日付で残高がある反対側に次期繰り越しと赤字で書いて貸借差額を書きます。
これで総勘定元帳の締め切りができました☆
最後に、簿記を教えて38年!粕谷和生先生に簿記のキモを教えてもらいましょう!
決算を行うときに中心に置いた損益勘定。
損益勘定は簿記のどのグループにも属さず、決算のときにだけ登場する特別な勘定です。
しっかり復習しておいてくださいね!
それでは次回もお楽しみに〜☆
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