NHK高校講座

ベーシック数学

Eテレ 毎週 月曜日 午後2:00〜2:10
※この番組は、前年度の再放送です。

ベーシック数学

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今回の学習

第10回 文字式の計算と1次方程式を解くこと

連立方程式を楽しむ

  • 湘南工科大学特任教授/湘南工科大学附属高校教育顧問 湯浅 弘一
学習ポイント学習ポイント

連立方程式を楽しむ

連立方程式を楽しむ
  • 玄くん
  • さくらちゃん

みなさんと一緒に学習していくのは、さくらさんと三浦玄さんです。
今回の“パパっと分かる(目標)”は、「連立方程式を楽しむ」!

  • 和算
  • 算額

日本では、江戸の昔から数学をパズルのように楽しんでいました。
戦の時代が終わり、武士の気持ちが武芸から学問へと傾いていったのです。
そして、生活に役立つ計算が重宝され、数学ブームとなったのが和算の始まりです。
和算家たちは、自分で作った難問を解き、それを額や絵馬に書いて、神社やお寺に奉納しました。
算額と呼ばれていて、今でも実物を見ることができます。
現代の数学と比べても、結構高度な問題が残されています☆

鶴亀算
  • 鶴亀算
  • 鶴の足は2、亀の足は4

和算といえば、鶴亀算が有名です。
鶴と亀の数の合計と、足の数の合計から、それぞれの数を求めるという問題です。
鶴亀算は連立方程式で解くことができるんです!
やってみましょう☆

問題です。
鶴と亀が合わせて32います。
足の数は合わせて94でした。
さて、鶴は何羽、亀は何匹いるでしょう?


…ちなみに、鶴の足は2、亀の足は4ですよ!

  • 足の数は合わせて94
  • y=15

「普通、足の数だけ数える!?初めから、鶴と亀の数を数えればいいのに!」と、玄さん。
ごもっともですが、解いてみましょう!

鶴の数をx、亀の数をyとします。
「鶴と亀が合わせて32」なので、
  x+y=32…(1)
と表せます。
次に「足の数は合わせて94」ですから、
鶴の足は2、亀の足は4であることを使って
  2x+4y=94
と表せます。
この式の両辺を2で割りましょう。
  x+2y=47…(2)’
これで連立方程式ができましたね☆
  x+ y=32 …(1)
  x+2y=47 …(2)’

(2)’−(1)を計算すると
  y=15
となります。
y=15を(1)に代入すると
  x+15=32
     x=32−15
     x=17
となります。
よって、この連立方程式の解は(x,y)=(17,15)です☆
つまり、鶴は17羽、亀は15匹、ということです!

流水算
  • 流水算
  • ちょっと難しい?

次は、連立方程式で解ける「流水算」の問題にチャレンジ☆
ある舟が、川の上流A地点と下流のB地点を往復します。
A地点とB地点は15km離れています。
A地点からB地点までくだるときは3時間、B地点からA地点まで上るときは5時間かかります。
川の流れがないときの舟の速さと、川の流れの速さは、それぞれ時速何km?


この問題は少し難しいかもしれませんので、ヒントを出します!

  • 舟の速さをxkm/時、川の速さをykm/時
  • 速さ×時間=距離

まず、川の流れがないときの舟の速さをxkm/時川の速さをykm/時、とします。
下りの場合、舟は川の流れにのって進みます。
つまり、元々の舟の速さに、川の流れの速さが加わります。
次に、上りの場合、舟は川の流れに逆らって進みます。
つまり、元々の舟の速さから、川の流れの速さの分だけ遅くなります。
このことを、「速さ×時間=距離」の公式にあてはめて考えてみましょう☆

  • 連立方程式をつくる
  • 計算してみよう

式を立てていきます。
最初に、3時間で15km進む“下り”の場合を考えましょう。
舟は「川の流れの分速く進む」ので、
速さは、舟の時速と川の時速を足して (x+y) km/時となります。
「速さ×時間=距離」の公式にあてはめると
  (x+y)×3=15…(1)
次に、5時間で15km進む“上り”の場合を考えましょう。
舟は「川の流れの分遅くなる」ので、
速さは、舟の時速から川の時速を引いて (x−y) km/時となります。
「速さ×時間=距離」の公式にあてはめると
  (x−y)×5=15…(2)

これで連立方程式ができましたね☆
  (x+y)×3=15…(1)
  (x−y)×5=15…(2)

まず、簡単な計算は先に済ませておきましょう!
(1)の両辺を3で割ると
 x+y=5…(1)′
(2)の両辺を5で割ると
 x−y=3…(2)′
yを消すために、(1)′+(2)′を計算すると
  2x=8
   x=4
となります。
x=4を(1)′に代入すると
  4+y=5
    y=5−4
    y=1
となります。
よって、この連立方程式の解は(x,y)=(4,1)です☆
つまり、舟は4km/時、川は1km/時、ということです!

  • 次回もお楽しみに〜!

現在私たちが連立方程式で解いている問題を、江戸時代の人もやっていたことがわかりましたね!

玄さんが、鶴亀算と流水算を混ぜたら、さらにおもしろいのでは…と言っています。
「鶴と亀が川を泳いだとき、合わせて何本の足があるでしょうか?」という出題を考えているようです。
…それって、川を泳いでいなくても同じでは!?

次回もお楽しみに!

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