NHK高校講座

ベーシック国語

Eテレ 毎週 火曜日 午後2:00〜2:10
※この番組は、前年度の再放送です。

ベーシック国語

Eテレ 毎週 火曜日 午後2:00〜2:10
※この番組は、前年度の再放送です。

今回の学習

第22回

古文 〜助動詞〜

  • 出演:杏林大学教授 金田一 秀穂
学習ポイント学習ポイント

古文〜助動詞〜

古文〜助動詞〜
  • カレンさんとオウムさん
  • カレンさん

今回のテーマは「古文〜助動詞〜」です。
滝沢カレンさん、オウムさんと一緒に学習していきましょう!

オウム「周りを見て気づくことありませんか?」
カレン「どこ見ても目につく紙が置いてある!」
オウム「紙に何か書いてあるでしょ?」
カレン「書いてあるね。」
オウム「そうなんです。今日のテーマは古文です。」
カレン「出たよ〜。難しいやつ!」
オウム「難しいイメージがある?」
カレン「そうですね。前ももしかしたらやったかもしれないけど…」
オウム「もしかしてじゃないよ!結構やってるよ。」

ここで、高校生の皆さんに聞いた、古文に対する意見を紹介します。
☆古文好きです。昔の文化にふれられるから。
☆現代と同じ音をした言葉でも、全く異なった意味を持つから好き。


オウム「結構、古文が好きな子たち、いるんだね。」
カレン「そうだね。好きな子たちの意見を聞くとそう思うかもしれないけど、私みたいに苦手だけどやらなきゃって人はいるんじゃないかな。」
オウム「そうなんです、いるんです!」

今度は、苦手な人の意見をみてみましょう。
☆今の言葉と違って、読むのが難しいから苦手。
☆文法と単語を覚えるのがいやだ。
☆何を言っているのかわからないから嫌い。


オウム「カレンちゃんも同意?」
カレン「もちろんだよ。」
オウム「でもね、古文が苦手なみんなも少しでも興味を持てるように、今日も金田一先生に楽しく教えていただきましょう!」

というわけで、今回は 古文 について学んでいきましょう☆

授業開始!
  • 金田一秀穂先生
  • カレンさんとオウムさん

古文について教えてくれるのは、金田一秀穂先生。

鼻歌交じりに登場した先生が口ずさんでいたのは、童謡の『ふるさと』。
今回の学習内容に関係があるようです。
歌詞を見てみましょう!
うさぎおいし かの山
こぶなつりし かの川
夢は今も めぐりて
わすれがたき ふるさと
(中略)
志を 果たして
いつの日にか かえらん
山は青き ふるさと
水は清き ふるさと



先生「『うさぎおいし かの山』とは、どんな意味でしょうか?」
カレン「うさぎを走って追って…“かの有名な”とかいうやつの『かの山』!」
先生「すごいすごい!『うさぎおいし』は『うさぎ追いし』となり、うさぎを追いかけていた、という意味です。」
オウム「だいたいわかってたね、カレンちゃん!普通『おいし』を『美味しい』と間違えちゃったりね。」
先生「そう思わなかった?」
オウム「思わない?」
カレン「思わないよー!」
オウム「普通のあるあるは通じないんだな、カレンちゃんには。」
先生「『追い』の『追い』は追いかけるという意味でいいよね。『』は助動詞です。」
カレン「難しい〜…。」

  • 助動詞とは、動詞や形容詞の後ろについて、いろいろな意味を補助することば
  • 助動詞の表す意味

助動詞とは、動詞や形容詞の後ろについて、いろいろな意味を補助することばです。
例えば…
『行く』という動詞に、助動詞の『』が付くと、過去を表す『行っ』になります。
『行く』という動詞に、助動詞の『たい』が付くと、希望を表す『行きたい』になります。
このような働きをする助動詞が、古文の中にはたくさんあるのです!

  • 過去を表す古文の助動詞
  • カレンさんとオウムさん

先ほどの歌詞に出てきた『追いし』は、
『追う』という動詞に、助動詞の『』が付いています。
この『』は過去を表す古文の助動詞です。
現代語で過去を表す助動詞『』と同じ働きをしています。
このように、古文には古文特有の助動詞があります。

それでは、歌詞の続きを見てみましょう。
先生「『こぶなつりし』の『つりし』はなんだと思いますか?」
カレン「わかります!『釣った』」
先生「そうです。すばらしい!」

この場合、
『釣る』という動詞に、助動詞の『』が付いて、過去を表す『釣り』になっています。
ですから、『ふるさと』の歌詞は次のような意味なのです。
昔 うさぎを追った
こぶなも釣った
そういうふるさとを
忘れることはできない

  • 金田一秀穂先生
  • カレンさんとオウムさん

助動詞には、他にもいろいろあります。
例えば、『なり』『べし』『ごとし』について考えてみましょう。

オウム「ちょっと聞いたことある気もするんですけど…カレンちゃん、どう?」
カレン「『○○なりー』って言ってる若者はよくいるけど…。」
オウム「カレンちゃんも使ったりする?」
カレン「使うわけないじゃん!」
先生「使わないの?」

カレンちゃんは使わないということでしたが、『なり』を使った言葉の例です。
本日は晴天なり

先生「これ、聞いたことありますか?」
カレン「あります。」
先生「どういう意味だかわかる?」
オウム「意味はそのまま…」
カレン「そうですよね。」
先生「『本日は晴天』という意味ですね。例えば、そろばんなんかで『百円なりー』とか『二十円なりー』って言うのは、『百円だ』とか『二十円だ』と言ってるわけ。」

なり』は断定を表す古文の助動詞で、『〜だ』とか『〜である』という意味になります。

  • 金田一先生
  • カレンさんとオウムさん

先生「『べし』は(どういう意味になると思う)?」
カレン「『べし』…?」
先生「『行くべし』とか『食べるべし』とか。」
カレン「あ〜!『べき』」
先生「そうそう!」

べし』は当然・義務を表す古文の助動詞で、『〜なければならない』とか『するはずだ』という意味になります。
※古文の「べし」には他の意味もあります。

  • 金田一先生
  • カレンさんとオウムさん

先生「じゃあ、『ごとし』は割と使うんじゃない?」
カレン「『ごとし』ってなんだ…?」
先生「じゃあ、これを見てもらいます!」

そう言って先生が取り出したのは、カレンさんのSNSから抜粋した文章です。
・木漏れ日のごとく、突き刺さる程ではないが(略)
・(略)なんと私ごときですが出場することになってます


カレン「書いてた!」
オウム「自分の文章じゃない、これ!」
先生「使ってるでしょ?ちゃんと!」
カレン「使ってましたね〜。もう、その時その時だから。」
先生「これ、何に出場したの?」
カレン「何かの番組だと思うんですけど。」
先生「何かの番組に『私ごとき』…?」
カレン「はい。とっても素晴らしい番組だったと思うんですけど…『私なんかが出ることになりました』(という意味で書いた。)」
オウム「謙遜だね。」
先生「その意味はとてもよくわかるんだけど、他の言葉で『私ごとき』を言い換えられる?」
カレン「私程度?」
先生「そうだね!『わたしのような』って言い換えることができるでしょ?」

ごとし』は比較・例えを表す古文の助動詞で、『〜のような』という意味になります。
ですから、カレンちゃんのSNSの文章を現代語で言うと、
・木漏れ日のように突き刺さる程ではないけれども
・私のような者ですが出場することができます

という意味になります。

先生「古い助動詞を使うことで、なんとなくカッコいいオシャレな文章になるよね。だから、古文っていうのは、いつの間にか僕らも使っているんです。古い言葉をわざわざ使わなくてもいいんだけど、カレンちゃんも使っちゃう。何となくオシャレに感じるんですよね。」
カレン「そうなんです!かっこいい。」
先生「言葉は服と同じなんだよね。どんな言葉を使うかで気分が変わるわけ。それで相手も変わるわけ。だから、いろいろな服を着替えるみたいにしていったらいいと思うんです。」
オウム「ファッションを楽しむように(言葉を)使えるようになったらいいね。」
カレン「うん!」

本日の授業終了
  • 金田一先生
  • カレンさんとオウムさん

オウム「今まで何回か古文の授業をしてきたけど、今日で古文のイメージ変わってきたんじゃない?」
カレン「やっぱり大きくは変わらなかったかもしれないけど、でも、その“ちょっと”が大事なのかなって思うよ。」
先生「!!(小さくガッツポーズ)」
オウム「ちょっと変わった?」
カレン「ゼロからイチになった!」
オウム「うん、まあ、今まで何回もやっててゼロなのも問題だけど。今日やっとゼロからイチになったんだね!」

それでは次回もお楽しみに!

科目トップへ

制作・著作/NHK (Japan Broadcasting Corp.) このページに掲載の文章・写真および
動画の無断転載を禁じます。このページは受信料で制作しています。
NHKにおける個人情報保護について | NHK著作権保護 | NHKインターネットサービス利用規約