甲府局アナウンサー日記

こんにちは、林聖海です。

Newsかいドキ の いいじゃん!のコーナーで

甲府市中心部にある活版印刷所について中継でご紹介しました。

 

「活版印刷」とは「活字」と呼ばれる凹凸のある金属版にインクをつけ、

力をかけて紙1枚1枚に転写していく印刷方法です。

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一見デジタル印刷と変わらないように見えるかもしれませんが、その違いは触るとよくわかります!

紙に活字を押し当てて印刷するため、文字の形に沿って凹凸ができるのです。

1枚1枚、凹凸の加減が異なり表情があってぬくもりが感じられると人気を集めています。

 

ただ手軽に大量印刷できるデジタル印刷が主流になり、活版印刷所は失われつつあります。

そんな中、甲府で70年近く続く印刷会社がこの活版印刷所をオープンさせました。

会社の本業はもちろんデジタル印刷。デジタルにあふれて便利になった今だからこそ、

古くから続いてきた貴重な活版印刷の技術に触れてほしいという思いがあったそうです。

 

印刷所の壁際では活字がずらりと並んだ棚が存在感を放っていました。

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この棚だけで活字は2万文字以上

活字はとても細かく、活字を集めるのは本当に集中力が求められるなと感じました。

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中には、なんと書かれているのか目を細めてよく見ないとわからないほど小さな活字(画面右)やQRコードの活字(画面左)もありました。

どんなに細かくてもインクの量や転写するときの力加減により文字がつぶれてしまうことはないそう。

 

活版印刷を体験できるコースも設けられていました。

好きな文字を組み合わせて名刺サイズのメッセージカードを作るコースは通常60分ほど時間がかかります。

中継時間に収まるよう短く体験してきました

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まずはピンセットを使って活字を並べていきます。

活字ははんこのように鏡文字になっているため、思っていたよりも探すのに時間がかかってしまいました。

文字を並べる向きにも注意が必要です。

次は活字が動かないように固定する作業です。

さまざまな大きさの金属や木製の板を使って隙間を埋めていきます。

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中継前に固定作業は完成させておきました!そしていよいよ印刷へ。

戦前から使っていたとされる「テキン」と呼ばれる手動の活版印刷機を使います。

機械の上の方にある丸い部分にインクを乗せ、レバーを動かして活字にインクをつけます。

そしてレバーを一番下まで下げると、活字と紙が合わさって転写できる仕組みです。

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生中継で印刷に失敗したらどうしよう…という心配から力強くレバーを下げました

紙にはありがとう”の文字がくっきりと浮かびあがります。

これで完成!と思いきや…インクが乾くまでにさらに1日ほどかかるそう。

ひとつひとつの工程に手間と時間がかかるからこそ

丁寧に、相手のことを思い浮かべながら印刷できるなあと感じました✨

 

活版印刷所のオーナー・小澤美寿々さん。

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「相手のことを考えながら時間をかけて文字や紙を選ぶことができる活版印刷。

不便だからこそより伝わるものがあると思っています。

デジタルにあふれ便利になった今、たまにはそういった時間を過ごしてみてほしい」と話していました。

 

私も大切な人に時間をかけて向かい合いたいなあという気持ちになりました

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締めくくりはこのカードで。(ちなみに中継のカメラマンのアイデアでした)

 

★中継の動画はこちらからご覧いただけます★

 

 

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