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魚に夢中!高知大“魚研”男子に山之内すずが迫る 「世界を変える30歳未満」に選ばれた学生も在籍

2024年4月9日放送「熱中夢中これやりゆう!」
  • 2024年05月14日

高知大学にある海洋生物学研究室は魚類の研究を行う、国内トップクラスの研究室です。90年以上の歴史を持ち、研究者を志す学生たちが多く在籍していて、その成果から「世界を変える30歳未満」に選出にされた学生もいます。タレントで俳優の山之内すずさんが、研究室を訪ね、学生たちに“熱中夢中していること”をインタビューしました。

いまを100年後に残す “魚研”

高知大学にある海洋生物学研究室、通称“魚研(ぎょけん)”は、1927年に設立されました。魚類の分類学や系統学・形態学を中心に研究を行っています。魚研の部室に訪れたすずさん、さっそく学生がする作業に興味津々です。

すずさん

お邪魔します!今って何をしてるの?

学生

魚の標本つくっています。

学生たちがつくっていたのは、魚の標本。針を使い、ヒレを広げて固定していました。

学生

魚の種類を調べる時にヒレの数とかが大事なんですよ。後世の人が数えやすいように今の段階でヒレを立てておくことで、魚を生の状態から今後100年先に残して、将来に役立てようとしています。

すずさん

100年後の人のことを考えて、今標本をつくっているんですか!とんでもない!

人生を変えた  魚との出会い

左から饗場空璃(あいば そらり)さん 小川峻輔(おがわ しゅんすけ)さん

「熱中夢中」を教えてくれたのは海洋生物学研究室の学生、饗場空璃(あいば そらり)さんと小川峻輔(おがわ しゅんすけ)さん。2人の答えはもちろん「魚」!でも、その理由がちょっとユニーク。

海洋生物学研究室 修士2年 小川峻輔さん
僕は生き物が好きで。高校生とか中学生ぐらいの時に不登校になっていた時期があって、その時に父親とコミュニケーションをはかるためのツールとして釣りと出会ったんです。魚って陸上を歩いてるわけではないので、ふだん目に触れない生き物じゃないですか。そういった何かあまり見ない生き物っていうのもあって、釣りを通して、魚にだんだんハマって。

不登校だった高校時代、釣りが外に出るきっかけを与えてくれたという小川さん。『自分を救ってくれた魚のことをもっと知りたい』と、高知大学大学院へ進学しました。

謎多き“稚魚”を追え!

現在は、稚魚の分類を研究し、論文にまとめています。

すずさん

具体的にどういった研究をするんですか?

小川さん

世界でもまだあまり報告されてない、何の種なのか分かっていない稚魚がいっぱいいるんですよ。僕はそれを「この稚魚はこの種ですよ」っていうのを報告していて、ほかの人がとれた時に、「あいつが論文に出してたこれなんだな」と言ってもらえるような研究を頑張ってます。

 

すずさん

ふだん釣りにも行かれるんですか?深夜まで標本づくりすることもあるんでしょ?

小川さん

死ぬほど行ってます。多いときは週4回くらい。

饗場さん

夜中まで研究して、みんなクタクタになって帰るときに「(小川さんは)帰るんですか?」って聞くと、『釣り行ってくる』って。笑

まさに、朝から晩まで“魚漬け”の日々を送る小川さんです。

“海なし県”から夢の高知へ

続いて、饗場(あいば)さんが見せてくれたのが・・・?

饗場さん

リュウグウノツカイっていう魚です。

すずさん

リュウグウノツカイってこんなんなん!どうぶつの森でしか見たことない!

理工学部 生物科学科2年 饗場空璃(あいば そらり)さん 

笑顔が印象的な饗場さんは高知大学の2年生。埼玉県の出身で、海が身近にない環境だからこそ、魚にひかれるようになったといいます。

すずさん

じゃあ高知って夢みたいな場所じゃないですか?

饗場さん

もうパラダイスです。笑

幼い頃から魚が大好き。将来は「魚の研究者になりたい」と、地元を離れ高知大学に進学しました。これまで1人で研究していた饗場さんにとって、同じ志を持つ仲間との出会いは新鮮なものだったといいます。

饗場さん

埼玉県でも5年ぐらい1人で研究をやってたんです。(大学進学で)いざここに来たら、例えば研究中にすごく詳しいことを話しても、誰かから話が返ってくる。やっぱり1人だと成長に限度があるので、いろんな人と話すことによって、何倍にも成長できるのが、この研究室だと思っています。

すずさん

仲間と一緒にできるっていいね。珍しい魚が取れたこともあるんですか?

あります。そこにいるウラシマチョウチョウウオっていう魚なんですけど。

ウラシマチョウチョウウオ 三重県熊野市沖 水深140mから採集

見せてくれたのは、ウラシマチョウチョウウオの標本です。実はこの魚、地球上で標本が7点しかないめずらしいもので、そのうちの2点をなんと高知大学が所有しているといいます。

“魚の謎を解き明かす”研究者への道

饗場さんは入学後、わずか3か月でこのウラシマチョウチョウウオの論文を発表しました。こうした研究の成果から、去年(2023年)雑誌『Forbes JAPAN』の「世界を変える30歳未満」にも選出されました。

高知の漁師さん

全国の漁業関係者の協力を得ながら、研究者という夢への道を歩み始めています。心から魚を愛する饗場さんには、自分で魚をとる時のマイルールがあるそうで・・・?

海中で魚をとる時は自分の息だけで、素もぐりです。魚はとられたら標本になってしまうので、こっちも酸素使って魚をとると失礼なので・・・。

こっちも限界の状態で(ボンベは使わず)「命かけてやりまっせ!」と。すごい!何でそこまで魚に人生をささげられるんですか?

いろんな研究者が魚の謎を一つずつ解き明かしてきたものが、今我々がやっている研究の基礎になっているので、僕もその基礎の一つになれると思うとやっぱりずっとやってられますね。

自分が解き明かした魚の謎が、いつか誰かの道しるべとなる。そんな未来を思い描きながら、饗場さんはきょうも研究に励んでいます。

NHK高知『熱中夢中これやりゆう!』

NHK高知では引き続き、高知県内の大学や専門学校などを訪ねて学生を直撃、「いまどんなことに熱中しているのか」を話してもらっています。NHKの情報番組「こうちいちばん」で放送、インターネットやSNSで発信していて、一部はこちら👇に掲載しています。ぜひチェックしてみてください。

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