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牧野博士の生誕祭に復活!佐川町の名産「山椒餅」

「らんまん」をきっかけに復活した山椒餅
  • 2023年04月24日

朝ドラ『らんまん』の放送をきっかけに、牧野富太郎博士の故郷・佐川町では、博士の生誕祭に合わせて山椒餅が3年ぶりに復活しました。山椒餅の継承に取り組む人を取材しました。
(高知放送局 リポーター 五十嵐優衣)

『らんまん』で話題の山椒餅が復活

『らんまん』に出てきた山椒餅。
第2回の放送では、万太郎と坂本龍馬を繋ぐ印象的なシーンで登場しました。

4月22日~24日まで行われた牧野富太郎博士の生誕祭。たくさんの屋台の中に山椒餅を販売している屋台がありました。

牧野富太郎博士生誕祭の様子

かつて、佐川町でお茶菓子として親しまれていた山椒餅。
およそ3年前を最後に生産が途絶えていましたが、生誕祭で久しぶりに復活しました。

復活に取り組む人たち

山椒餅の復活に取り組む人たちを訪ねました。

山椒餅作りの様子

佐川くろがねの会の和田優子さんです。
3年前に生産が途絶えるまで、10年以上にわたり山椒餅を受け継いできました。

佐川くろがねの会 和田優子さん

なかなか製造も大変で、私たちも高齢になったから3年前にやめていたんですが、『らんまん』に取り上げてもらって生誕祭には頑張って作ろうと思いました。

どうやって作るのか、その様子を見せてもらいました。

おいしさの秘訣

山椒餅は、まず、玄米を香ばしく炒って粉末状にします。炒る作業にかなりの時間がかかり、玄米およそ15キロを炒るのに4時間~5時間かかるそうです。こうした手間が生産が途絶えた理由の1つでもあります。

玄米を炒る和田さん

山椒餅は、この香ばしさが特徴の1つでもあり、この手間は必要不可欠な作業なんです。

また、山椒は隣の越知町で採れたブドウ山椒を使っています。

粉末状にした山椒

かつては、佐川町でも庭先などで栽培されていたそうです。

昔は防腐剤の代わりにも使われ、夏でも日持ちすることから山椒餅はお盆などによく作られていました

材料をすべて混ぜ合わせたあとは、せいろで25分蒸します。これを木製の箱に入れ一晩寝かせると完成です。

山椒餅を蒸す和田さん

大盛況だった山椒餅

牧野富太郎博士の生誕祭当日、山椒餅を販売する和田さんの屋台の前には長蛇の列ができていました。

山椒餅の屋台の前の行列
観光客①

ドラマを見て知りました。存在さえ知らなかったので食べてみたいと思いました。

観光客②

龍馬の天狗さんが懐かしいと言ったあれですよね。なんとか手に入りそうなので安心しました

想像以上の盛況ぶりに整理券を配布するほどでした。

できるだけ多くの人に食べてもらえるよう当日も作り続け、土日の2日間でおよそ300袋が完売しました。

和田優子さん
『らんまん』で取り上げてもらって、こんなにたくさんの人が来てくれて本当にありがたいです。伝統食の山椒餅が途切れることなく愛されていったら嬉しいです。

  • 五十嵐優衣

    リポーター

    五十嵐優衣

    牧野富太郎博士ゆかりの地を巡っています。
    草花を勉強中!

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