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【朗読】高知舞台の朝ドラ その世界を小野大輔さんの声で

声優・小野大輔さんが『らんまん』のモデル牧野博士のことばを朗読
  • 2023年03月31日

2023年度前期の連続テレビ小説『らんまん』。高知を舞台に物語が始まります。
神木隆之介さんが演じる主人公のモデルは植物学者の牧野富太郎博士です。
その博士のことばを声優・小野大輔さんが朗読し、植物への愛があふれるドラマの世界を描き出しました。

※朗読の音声ファイルはこのページの後半にあります。ぜひお聴きください。

小野大輔さんの声で描く『らんまん』の世界

「進撃の巨人」などで活躍する声優・小野大輔さんは牧野博士と同じ高知県佐川町の出身です。
『らんまん』の舞台である佐川町をよく知る小野さんに、牧野博士が残したことばの朗読を依頼。
NHK高知放送局のラジオ番組「とさらじお」で3月に放送が始まりました。 

1回目は「植物はわが友」

今回紹介する朗読は3月6日に放送した1回目の「植物はわが友」(牧野富太郎植物記1 野の花1 1974年あかね書房より一部抜粋。現在は販売されていません)。
日本の植物分類学の基礎を築いた牧野博士が、植物にどんな思いを寄せ、どう向き合ったかを語っています。
冒頭の部分をご紹介します。

わたしは幼いころから植物が大好きでした。
ものごころつくころから、わたしは草花をながめたり、つみ草をして遊ぶのを楽しみにしていました。
わたしは自分を植物の精だと思っています。
人の一生で、自然に親しむということほど有益なことはありません。
人間はもともと自然の一員なのですから、自然にとけこんでこそ、はじめて生きているよろこびを感ずることができるのだと思います。
自然に親しむためには、まず植物や動物となかよしの友だちになることです。
野や山の植物や動物にかぎらず、路傍の岩石や空飛ぶ雲ともなかよしになれます。
なかよしになるためには、あいてをよく知らなくてはなりません。
自然に親しむためには、まずおのれを捨てて自然のなかに飛びこんでいくことです。
そしてわたしたちの目に映じ、耳に聞こえ、はだに感ずるものをすなおに観察し、そこから多くのものを学びとることです。
自然はわたしたちにとって得がたい教師です。
ただ、ぼんやりながめていてはなにも得ものはありませんが、学ぼうという気持ちさえもっていたら、自然はじつにいろいろなことをわたしたちに教えてくれます。
わたしは、幼いころから今日まで草や木を友、いや先生としてきましたが、わたしは植物からいろいろなことを教わりました。
いくら学んでも学びつくすということはないのです。
自然はそれほどおくゆきの深いものなのです。

この本の編者・中村浩氏が博士の言葉を録音してそのまま文章にしたもので、県立牧野植物園によると「まさに博士を体現する必読の内容」ということです。

小野大輔さんの朗読はこちら

 

小野大輔さんによる朗読シリーズ「牧野富太郎のことば」は4月以降もラジオ番組「とさらじお」で放送します。放送予定はNHK高知放送局のTwitterなどでお伝えします。
朗読の感想は番組のホームページにお寄せ下さい。

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