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高知・カツオ一本釣り漁船の今

  • 2023年03月24日

『高知といえば、カツオ!』ということで、
転勤で高知に来てから、カツオ一本釣り漁の取材を続けてきました。
船に乗り込み、漁師のみなさんと2週間以上過ごしたことも・・・。

そんな高知のカツオ一本釣り漁が岐路に立たされていると聞きました。
一体どういうこと!?
(ディレクター石原智志)

“日本一のカツオ漁船”

取材したカツオ一本釣り漁船「第83佐賀明神丸」は、去年通算10度目の年間漁獲高日本一に輝いた船。
去年4月に放送した番組「100カメ ~カツオ漁船~」でも撮影にご協力いただいた船で、漁労長の明神学武(みょうじん・まなぶ)さんとは約1年ぶりの再会でした。

「第83佐賀明神丸」をはじめとする近海一本釣り漁船は、毎年2月~11月のあいだ、高知を離れて漁を行います。
1年のうち10か月程度を海の上で過ごすみなさんとお会いできるのは、冬のオフシーズンだけ。
明神さんは、体をケアしたり各地の神社をお参りしたりして、オフシーズンを過ごしていたそうです。

★取材の様子はNHK高知放送局ホームページでも公開しています!
https://www.nhk.or.jp/kochi/program/kochiichiban/douga/tag_ar.html#Douga

 

近海一本釣り漁の課題

沿岸で漁をする漁船に比べて水あげが多く、長年、高知のカツオ文化を支えてきた近海一本釣り漁船。
しかし、いま大きな課題に直面しています。
2017~22年の6年で、高知だけで7隻の船が廃業しているのです。

理由を、高知かつお漁協・組合長の中田勝淑(なかた・かつとし)さんに聞くと、
▽燃料費の高騰 ▽新しい船をつくれない というコスト面の課題を指摘しました。

特に、▽新しい船をつくれないという課題について、
新しい船を作るコストが大きくあがっていて、老朽化した船を買い換えることができずに廃業となるケースが多いそうです。
高知県内ではことし8隻の近海一本釣り漁船が漁に出る予定ですが、そのうち6隻が20年以上の船です。取材した「第83佐賀明神丸」もことし27年目で、漁労長の明神学武さんは「年々修理にかかる時間と費用が大きくなっている」と話していました。

また、▽燃料費の高騰も、近海一本釣り漁に大きな影響を与えています。
近海一本釣り漁船はカツオの大きな群れを探して沖合に出るため、沿岸で漁を行うカツオ一本釣り漁船に比べて多くの漁獲量を期待できます。
しかし、近年はカツオが獲れる場所も変わってきていて、近海一本釣り漁船が沿岸(陸に近い海域)で漁を行い、1~2日ごとに港に水あげすることも増えてきているそうです。

近海一本釣り漁のスタイルが変わり、沿岸での漁が多くなれば、カツオの水あげ量も少なくなってしまう可能性があります。
近い将来、私たちの食卓にも影響が出てきてしまうかもしれません。

取材後記

取材では、出港前の漁師のみなさんに突撃ロケを行いました!
久しぶりに再会した方が多く、「また乗っていけ!」と声をかけてくださるのがとてもうれしかったです。
今後も、私たちの食文化を支える漁師のみなさんの姿をお伝えしていきます!

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