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かわ知り かわ知り

高知県内の主な川の特徴や水害に備えて気をつけるべき点など、それぞれの川ごとにシリーズでお伝えする「かわ知り」。
川の歴史や特性を知ることが、いざというときの備えにつながります。

松田川 (2021年掲載)

松田川(1)

宿毛市などを流れる松田川、長さおよそ51キロ。
愛媛県宇和島市を源に、宿毛市を通って、宿毛湾に注いでいます。
松田川の流域では、これまで、大雨による被害が度々、発生してきました。

松田川(2)

3年前の西日本豪雨。
宿毛市では1時間に100ミリを超える猛烈な雨を観測しました。
松田川では下流域を中心に浸水被害が発生。
宿毛市で2棟の住宅が全壊したほか、半壊や床上まで浸水した住宅はおよそ70棟に上りました。

松田川(3)

松田川には、どういう特徴があるのか、松田川を管理する県の宿毛事務所の、小松真二所長に聞きました。 松田川は高知県と愛媛県にまたがっているため宿毛市だけでなく愛媛県側の雨量にも注意が必要だと小松所長は指摘します。

その他
高知県宿毛事務所 小松真二所長

「特徴としてましては、高知県が管理する河川の中でも比較的流域面積の広い河川となっておりまして、 例えば、宿毛市で雨が降っていなくてもですね愛媛県のほうで雨が降ると、松田川の水位が上昇したりする河川でございます」。

松田川(4)

去年、県は、松田川の洪水浸水想定区域を公表。
宿毛市の市街地の大部分が床上まで浸水すると想定されています。

その他
高知県宿毛事務所 小松真二所長

「この薄くオレンジで薄くぬっているのがまさしく、浸水深3メートルから5メートル未満でまさに床から屋根まで浸水する範囲となっている。
豪雨によって松田川の堤防が破堤をしてしまいますと、かなり、広い範囲で、かなりの浸水深で被害がでる可能性があることを表しています」。

さらに、松田川では雨が降ったあと比較的短い時間で水位が上昇する可能性があると小松所長は話しています。

その他
高知県宿毛事務所 小松真二所長

「基本的に坂本ダムはゲート操作ができないダムなので、それ以上に流域に雨が降ってきますと、ダムに水が流入してきまして、降った雨を調整することなく下流に流れる」。

松田(5)
松田川(5)
松田川(6)

ゲートで調整することができない分、雨が降ると下流が増水するまで時間が短くなります。
高知県で雨が降っていない場合でも、サイレンが鳴った場合にはすぐに川のそばを離れて避難してほしいと小松所長は呼びかけています。

松田川(7)

さらに、市街地に近い下流域では別の危険性もあると小松所長はいいます。

その他
高知県宿毛事務所 小松真二所長

「右手が松田川の本川でございます。で左手側が松田川の支川の中で、一番大きな河川、篠川でございます。このすぐ下流が宿毛の市街地となっております」。

松田川(8)

市街地からすぐ近くこの場所。
愛媛県から流れる支流と松田川が合流するため水位が上がりやすくなっているのです。
3年前の西日本豪雨では、松田川では氾濫は起きませんでしたが、下流の流域を中心に浸水するなどの被害が発生しました。

その他
高知県宿毛事務所 小松真二所長

「松田川の水位がある程度あがりますと、下流側の市街地は地盤高が低いので、市街地の内水がはけるためには内水が低くないといけないんですけど、ここが水位があがると内水がはけなくなるということもあります」。

松田川(9)

こうした内水被害を事前に察知するにはどうすればよいのか。
松田川と支流が合流する地点の水位に注目してください。

その他
高知県宿毛事務所 小松真二所長

「この水位を見ることによって、内水の氾濫の何かしらの指標になると思います。
ここの水位には十分気をつけていただきたいと思います」。

水位の情報は、県のホームページで公開されています。
川を見に行くことはせずに情報を確認して早めの避難などにつなげてください。