第9回(@高知市 3世代が防災士編)~2022年1月28日放送~
今回は、防災士の資格を持つ
片山さんご一家が暮らしている高知市大津周辺を出発。
全国最年少防災士になった片山航さんが通っている小学校がある高知市中心部に向かいながら、
通学途中、地震や津波から命を守る方法を考えます。
- あっちゃん
-
全国最年少で防災士を取得した、
片山航さんです。
自己紹介をお願いします。
- 片山航さん
- 小学4年生の片山航です。
防災士の資格を取りました。
- あっちゃん
- 父の晋也さんと、母の佳織さんは、
阪神淡路大震災などを経験して
ご両親ともに、防災に関心が高いんです。
そして、航さんの姉の潤さん、さらには、安芸市に住む祖母の小松由さんも一緒に猛勉強。
3世代で防災士の資格を取りました。
- まこと先生
- 防災士一家。すごい!
- あっちゃん
- 家では、防災について、よく話をしているそうですね?
- 父・片山晋也さん
- 私だけの感覚かもしれないけれども、
食事のときには、今ちゃんと食べておかなかったら、このあと、ちゃんと食べられるか分からんよとは言っていますね。
- あっちゃん
- 震災が起きたら、まともな食事にありつけないかもしれないですよね。
- 父・晋也さん
-
実際に、私は、
阪神淡路大震災のときに、そうでしたから。
- まこと先生
-
実体験に基づいてますよね。
震災が起きて、
『食料を用意しましょう』
『分かりました』ではなくて、
すごい実感がこもっていますね。
- あっちゃん
- 南海トラフ巨大地震が起きると、高知市は?
- まこと先生
- 高知市中心部の最大震度は「7」。 揺れは3分以上続くとされます。 津波が到達するのは、 揺れから20分から40分後。 浸水は、最大4メートルを超えると言われています。
- あっちゃん
- 少しでも高いところに逃げておくことが大事ですね?
- まこと先生
-
津波が入ってきたら、30センチの津波だったとしても、私たちは歩けませんので。
がれきの流れですね、津波というのは。
きれいな水が来るわけではなくて、がれきの流れですから。
とにかく津波が入ってくるまでに高いところへ逃げきることが必要になります。
- みんな
- 市街地でも、高いところに逃げるぞー!
おー!
電車で地震!どうする?
- あっちゃん
-
今回は、航さんの通学途中、
高台にある高知城を目指します。
- あっちゃん
-
まずは、通学で路面電車に乗ったときに、
地震が起きた場合です。
- あっちゃん
- 片山さん一家に加えて、 とさでん交通電車事業部次長の 畑山眞沙樹さんにも乗っていただきました。 緊急地震速報の場合は、 この電車はどうなるんでしょうか?
- 畑山眞沙樹さん
- 桟橋の指令から、緊急地震速報が 発令されたという無線が発令されまして、 運転士が安全な場所で停止させます。
- あっちゃん
- 揺れを感じたら?
- まこと先生
- 低い姿勢になることが大切です。
- まこと先生
- みんな、やってみましょう!揺れが来たぞー。
- あっちゃん
- 頭を守って伏せて、この姿勢で、どれくらい?
- まこと先生
- 3分くらい待つというのが大事なんですね。
3分は長いぞ。揺れているよ、揺れているよ。
- あっちゃん
- 震度7の揺れが来るわけですからね。
- まこと先生
- 相当、電車も揺れます。
50センチから60センチくらい、揺れていますよ。いま。横へ。
- まこと先生
-
ガタン、ガタン、ガタン、ガタン。ものすごい音がしていると思いますよ。
地震のときは、音がすごいです。
- あっちゃん
- 揺れが収まったら、焦らず、
乗務員の指示に従って避難しましょう。
- あっちゃん
- 地震の影響で停電しても大丈夫ですか?
- 畑山眞沙樹さん
- こちら。非常開放弁です。 航さん、特別にどうぞ。まず、こちらを開けてください。
- あっちゃん
- 基本的には、地震のときは、乗務員の方が開けるんですよね?
- 畑山眞沙樹さん
- そうですね。でも、乗務員もケガをする場合がありますので。
このコックを開けます。4つのドア、すべてにあります。
- まこと先生
- 閉じ込められることはないですね。まずね。
- あっちゃん
- 航さん、やってみて、どうでしたか?
- 航さん
- 意外と、思ったより簡単にできました。
- あっちゃん
- じゃあ、もし乗務員の方がケガをして、
どうしても何もできない状態になったら、
航さんが率先して開けてくださいね。
市街地の避難場所を確認しよう!
- あっちゃん
- 高知市の中心部に到着しました。
電車から外に出るときも乗務員の指示に従い、そして、高台を目指しましょう。
- あっちゃん
- 航さんが、登下校のときにいつも持ち歩いているものがあるんですよね?
- 航さん
- 高知市が発行している「津波避難マップ」です。
いつも持っていて、避難場所を確認しています。
- まこと先生
-
これを見ると、いま私たちがいるのは、この辺りです。
そこで、一番近い避難場所はどこだろうと思ったら、
この銀行の高知支店。ここにあるんですね。
- まこと先生
- ほら、あそこ。
- まこと先生
- 津波避難ビルの指定がしてあります。行こうか。
- まこと先生
- ここから上がるようになっています。
- あっちゃん
-
ここの場合は、震度2の揺れで、この先の扉が開くことになっています。
土日祝日で銀行の行員がいなくても、ここに飛び込めば・・・
- まこと先生
- 開いている。
- あっちゃん
- 逃げられるんです。
- まこと先生
- 遊びに来たときも、ここは避難に使えますね。
- あっちゃん
- 一番上、3階の屋上が避難場所になっています。
- まこと先生
-
素晴らしいですね。
津波から避難できるビルやマンションは、 この銀行以外にも、数多く指定されています。
『津波避難マップ』で、事前に確認しておきましょう。
- あっちゃん
- 『津波避難マップ』は、高知市のホームページからダウンロードして入手できます。
高知城・二ノ丸へLet’s go!
- あっちゃん
- 目指す高知城の二ノ丸の広場は、 銀行からおよそ500メートルです。
- あっちゃん
- 追手門をくぐって進むと、立派な石垣があります。
まこと先生、この辺りの石垣は大丈夫でしょうか?
- まこと先生
- いや、大丈夫ではないでしょう。
- あっちゃん
- 石垣が大丈夫ではないというと?
- まこと先生
-
崩れると思いますよ。地震のたびに、戻しています。
揺れ始めたら、石垣や壁には、近寄らないようにしましょう。
とにかく、地震でどうしてケガをするか、どうして命がなくなるかというと、上から『モノ』が落ちてくるからなんです。
- 航さん
- 石垣の近くに寄らなければ、
大丈夫ですか?
- まこと先生
- 近寄らなければ大丈夫です。
石垣は崩れているかもしれませんが、
危ない場所を避けながら、さらに上を目指しましょう。
高知城・二ノ丸に到着
- あっちゃん
-
3世代が防災士という片山さんご一家と一緒に高知城の二ノ丸に到着しました。
標高は30メートル以上あります。
きょうは、どんなことを感じましたか?
- 父・晋也さん
- 今まで考えていたこと以上に、見落としの部分もあったし、
自分では考えつかなかった、思いつかなかったところもまこと先生に教えていただき、非常にためになったと思います。ありがとうございました。
- 航さん
-
路面電車に乗っているときに電気が止まっても、
手動でドアを開けられることが分かって安心しました。
まこと先生とみんなの約束!
- あっちゃん
- 最後に、まこと先生から、みんなとの約束です。
- まこと先生
-
いろいろな所にいたときに、ここに津波が来たらどうするかとか、
地震があったらどうなるかということを皆さんで考えられているんだけど、
そういうことを皆さんにね、周りの方に、防災士としてお伝えいただければ、本当にありがたいと思います。
ひとりひとりが、1人の命、2人の命を助けることに直接つながっていくので、防災士の知識を、これからも役立ててほしいと思います。