第6回(@室戸市立元小学校編)~2021年10月8日放送~
土佐湾に面した室戸市。
南海トラフ巨大地震が起きると、海岸線では早いところで1メートルの津波が3分で到達。
最大で20メートルを超える津波が押し寄せてくると
想定されています。
元小学校が建っているのは、海から200メートルのところです。できるだけ早く高台に避難する必要があります。
一緒に考えてくれた室戸市立元小学校のみなさん
- あっちゃん
-
3年の濱崎楓樺(はまさき・ふうか)さん、
3年の杉本心暖(すぎもと・こはる)さん、
4年の高﨑空羽(たかさき・くれば)さん、
6年の谷本楓牙(たにもと・ふうが)さん、
6年の竹﨑瑠偉(たけざき・るい)さん、
そして、教頭の松井美佳(まつい・みか)先生です。
- あっちゃん
- 津波は、元小学校に、どのように入ってきますか?
- まこと先生
-
津波は、海岸と平行に入ってくるんですけど、
実は、海岸線に沿って浜堤という11メートルの高さの自然堤防があるんですよ。しばらくは、津波は、これをなかなか乗り越えられません。
- あっちゃん
- でも、油断は禁物?
- まこと先生
-
津波は、第1波、第2波くらいは、濃い青色の部分、低い場所から入ってきて、この学校に来ます、そして、第2波、第3波くらいで、西側も低いですよね。
だから、こっちからも入ってきます。
そうすると、津波は『足し算』になるんですよ。
学校周辺で、ものすごく高くなることを考えておかなければなりません。この学校の場合、30メートルより高いところへ逃げる必要があると思います。
- あっちゃん
- 頑張って、少しでも高いところへ行きましょう!
- 児童たち
- おー!
裏山へ Let’s go!
- あっちゃん
-
訓練のときに避難場所になっているのが、学校の裏山です。
標高は30メートル以上、歩いて5分ほどです。その裏山を目指します。
- 児童たち
- 柱の文字が気になりました。
- あっちゃん
- 急傾斜地崩壊危険区域と書いていますね。
- 児童たち
- 崩れた時には、どうやって逃げればいいですか?
- まこと先生
-
いい質問ですね。
雨が非常に強い時、この斜面自体が崩れてしまうかもしれないということが考えられています。
今の質問は、ここが崩れたらどうしたらいいですかという話なんだけど、崩れたら、その崩れた土砂の上を歩いて、あきらめないで逃げてください。
這ってでも歩けないとなると、近くの、より安全なところに逃げましょう。それだけの時間はありますよ。
避難場所に到着
- あっちゃん
-
裏山の避難場所に到着しました。
ここまでの道は、どうでしたか?
- まこと先生
-
かなり急傾斜でしたね。
学校から近いだけに、急に高いところへ登らなきゃいけないので。
ここは、もう30メートル超えているから、ここまでは、一応津波が来ないだろうと思われます。
- あっちゃん
- ここまで上がってこられれば?
- まこと先生
- 命があります。
- あっちゃん
-
津波が収まるまでは、少なくとも8時間は、この場所にとどまらないといけません。
防災倉庫の中の準備は、どうなっているでしょうか?
- みんな
- じゃーん。
- あっちゃん
-
一輪車と、シートがありますね。
今、中に入ってるものだと、どうでしょうか?
- まこと先生
-
ちょっと足りないですね。
やっぱり雨が降るということが考えられていないようなので、やっぱり青いシートは大事ですね。
- あっちゃん
- 取り急ぎ、倉庫の中に、小学校として準備しておいた方がいいものは?
- まこと先生
-
水、ブルーシート、ロープです。
自分たちが、ここに来て、どう困るかということを考えてね。
- あっちゃん
- その辺りも、今後みんなで考えたらいいかもしれませんね。
- まこと先生
-
これからどんどん充実させていきましょう。
この中身を。
- あっちゃん
- 撮影のあと、元小学校では、 2日分の水や食料、それに、ブルーシートとロープなどを倉庫内に追加しました。すばやい対応でした。
防災コミュニティセンターへ!
- あっちゃん
-
次は、もう1つの避難場所、標高17メートルのところにある防災コミュニティセンターへ向かいます。
高さはありませんが、浸水が予想される範囲から外れている場所です。
- あっちゃん
-
コミュニティセンターまでは、海の状況を確認しながら避難できる道を通ります。
何か気になることがあるでしょうか?
- 児童たち
- あそこの橋は、津波が来たら倒れますか?
- まこと先生
-
ダメです。ここの国道の橋、非常に低いんですよね。
15メートルくらいの津波が来たら、橋げたごと、バーンと全部なくなっちゃいます。
だからね。橋の向こう側に逃げるということはダメだよ。
あなたが橋の向こう側にいれば、向こう側にある高台に逃げてください。
- あっちゃん
- もともと橋の向こう側にいた人は、こちら側に来ようとしてはいけない?
- まこと先生
-
絶対ダメです。橋を渡るのは、やめてください。
ものすごく危険です。
橋のところから津波が入ってくるから。
防災(ぼうさい)コミュニティセンターに到着(とうちゃく)
- あっちゃん
- もう1つの避難場所、防災コミュニティセンターに到着しましたが、この辺りの標高は17メートルですので、油断は禁物ですね?
- まこと先生
-
ここから見て、あっ、津波が来てるなと思っても、あきらめないことです。
まだまだ時間があります。決してあきらめないことが大事だと思います。
- あっちゃん
- 津波が来てるなと思ったら、ここの場合は、さらに上に?
- まこと先生
-
あそこの橋の新港のところを津波が来ている、あの橋のところに津波がぶち当たったということがわかりますから、そうしたら、ここでは危ないかもしれないとわかるよね。
だから、そのときは、もう1つ高い方へ上がりましょう。
- あっちゃん
- 避難について学んだみんな。どんなことを感じたのでしょうか。 代表して6年生の竹﨑瑠偉さんに聞きました。
- 竹﨑瑠偉さん
- 避難するときに、その避難する道が崩れていたら、
別の道を行かないといけないので、
避難路をたくさん覚えておくことは大事だなと思いました。
まこと先生とみんなの約束!
- まこと先生
-
君たち、素晴らしいところに学校があります。
素晴らしいところにお家があります。
津波で命をなくさないために、何が必要か。
高いところに逃げることしかないんですよ。
でも、君たちの家の周りには、すぐ近くに高いところがたくさんある。 そして、学校も、今日は2つのルートを見たけど、逃げられるところをもう作ってあります。それが大事ですね。
もう準備されているので、これからも訓練をして時々登ってみましょう。
そして、雨の日も地震は来るからね。
雨の日もやってみましょう。