第1回(@土佐清水市立 清水小学校編)~2021年4月23日放送~
南海トラフ巨大地震の震源域の真上にあって、県内で最も高い津波が想定されている県西部の土佐清水市(とさしみずし)で、 地元の清水(しみず)小学校4年生のみなさんと、普段の遊び場からの避難について考えました。
子どもたちへの思い
- あっちゃん
- 子どもたちに、どう伝えたいですか?
- まこと先生
- おじいちゃん、おばあちゃんも、子どもたちが言うなら逃げると言ってくれた、それで、東北ではたくさんの命が救われたんですね。
子どもたちには、そういうことをやってほしいし、やれる大人になってほしいですね。
一緒に考えてくれた清水小学校4年生のみなさん
- あっちゃん
- 大﨑瞬(おおさき・しゅん)さん、
谷川拓(たにがわ・たく)さん、
植田優菜(うえだ・ゆな)さん、
小倉桃果(おぐら・ももは)さん、
林楓(はやし・かえで)さん。
熱心に防災学習に取り組む5人です。
- あっちゃん
- みんなが遊ぶという西町(にしまち)公園は、どんな場所ですか?
- まこと先生
- 人工的な埋め立て地なんですよ。揺れると地盤の液状化というんだけど、水みたいになってしまいます。ただし、人間が歩くのに差しさわりはほとんどないです。用心して歩けば大丈夫ですよ。
- あっちゃん
- 津波は、当然向こう(奥側)からですか。
- まこと先生
- 津波は向こう側(奥側)からやってきます。だから山へ逃げようとしたら、後ろから津波が来るということは、いつも頭に置いてください。それを考えて逃げてみませんか。
「西町公園」から「つつじヶ丘公園」を目指し避難開始!
- あっちゃん
- つつじヶ丘公園は、海抜20mの高台にあって、ゆっくり歩いても10分以内。いざというときの緊急避難場所に指定されています。手にしたカメラで、気になるところを撮影しながら歩きましょう。
- こどもたち
- 側溝のふたが壊れちゅう!
- まこと先生
- たぶん地震のあとは崩れ落ちているよね。気を付けましょう!
- こどもたち
- ブロック塀!
- まこと先生
- 1978年(昭和53)の宮城県沖地震、そして、2018(平成30)の大阪府北部地震など、ブロック塀が倒れて子どもが犠牲になっています。大きな地震が起きたら、ブロック塀から離れましょう。
- まこと先生
- なぜ撮ったのかな?
- こどもたち
- ここのがけは、ヒビが入っているので、崩れると思いました。
- まこと先生
- ちょっと見てみようか。チェックする方法があるんですよ。
- まこと先生
- ほら、太鼓みたいな音がするでしょう。これは、向こう側に空洞がある証拠。地震の時にここにいたら、ものすごく危険だけど、いま公園から来たでしょう。だから、避難の途中にみんなが見るのは、たぶん、このがけが崩れた後の光景だと思うよ。
- あっちゃん
- 地震の後は、いろいろなものが倒れていたり、崩れていたりするので、日ごろから想像しておきましょう。
つつじヶ丘公園まで、あと少し!
- あっちゃん
- 目指していた『つつじヶ丘公園』はもうすぐ。道ばたに『急傾斜地崩壊危険区域』と書いてあります。
- まこと先生
- 大雨が降ると、岩盤の割れ目に水が入って、斜面が『どーん』と倒れてくる可能性がありますよと言っているんです。もし雨が降っているときに地震がくると、そういうことが起きやすくなるんだよと言うことですね。
- まこと先生
- この道路だって、土砂を盛って、盛り土をしていますよね。こっちを削って、こっちを盛り土していますから、道路ごと、下に落ちているかもしれません。そういう時はどうする?
- こどもたち
- 病院の方から回る。
- あっちゃん
- 病院の方からも行けるの?
- こどもたち
- ちょっと時間かかるけど、行ける。
- あっちゃん
- いろいろなことを考える必要があるんですね?
- まこと先生
- その判断をする力をみなさんがつけていく。いくつもの可能性を持っておく。ここがダメならこっち。こっちがダメならこうするというのを知っていることが大事です。
つつじヶ丘公園に到着!
- あっちゃん
- 海抜20mの『つつじヶ丘公園』に到着。公園には防災倉庫があります。中には、水や食料、テントなどが備えられています。ここまで来れば、ひとまず安心です。
- 大﨑瞬さん
- 石で壁を叩くと音の高さが違うから、そこの奥に空洞があることを知ったのでうれしかったです。
- 谷川拓さん
- もし西町公園で遊んでいるときに地震が起きたら、まず、つつじヶ丘公園に逃げようとか、いろいろ考えられてよかったと思いました。
- 小倉桃果さん
- 津波のことについては、家族会議はあまりやっていなかったけど、これから家族会議をやって、より多くの人が助かるといいなと思いました。
- 植田優菜さん
- 家の近くに、がけがあったら、叩いてみてチェックをしてみたいと思いました。
- 林楓さん
- 避難するところを決めていても、そこが崩れていたら行けない場合もあると思うので、違う場所に避難できるルートも見つけておきたいと思いました。
まこと先生とみんなの約束!
- まこと先生
- 過去の歴史を見ると(南海トラフ地震は)100年間に1回、必ず起きているんですね。だから、みなさんが生きている間に必ず起きます。今回学んだこと、考えたことは、どこででも使えるんですよ。3分以上揺れがあったら、これは津波が来ると思わなきゃいけない。とにかく高い所に逃げる。日ごろから、そこにどういう危険があるのかを知っておくことが、自分の命を守ることにつながるということです。