第6回(@室戸市立 佐喜浜小学校編)~2023年11月24日~
太平洋に面した室戸市。
南海トラフ巨大地震では、大きく長い揺れのあと、
海岸線には、想定で、
20メートルを超える津波が押し寄せます。
佐喜浜小学校周辺では津波による浸水が、2メートル~3メートルと想定されています。
- みんな
- かずくん、まこと先生、こんにちは。
- 岩﨑日葵さん
- 6年生、岩﨑日葵です。
- 仙頭煌志朗さん
- 仙頭煌志朗です。
- 山本星郎さん
- 山本星郎です。
- 担任 谷岡守さん
- 5・6年担任の谷岡守です。
- かずくん
- 小学校周辺ではどんな地震が考えられますか?
- まこと先生
-
地震を起こす断層面の真上に位置しているから、震度7は避けられない。
50センチメートル~60センチメートルの横揺れ。
震源の真上なので上下動も加わってしまう。
こういう大きな斜めの揺れになってしまうというのが特徴ですね。
- かずくん
-
室戸市では、地震発生後にある変化が起こります。
地殻変動による隆起です。
さらに、深い海が近いことで、地盤の隆起とともに津波も早く押し寄せます。
- まこと先生
- この地域は、南に南海地震を起こす断層が海底にあるので、隆起する。
3分間の揺れのうち、東北(東日本大震災)と同じであれば 最初の1分ぐらいでここは2メートルも隆起してしまう。
- かずくん
- 高知市や南国市は2メートル下がる。
- まこと先生
- ここは上がるんです。だからその差4メートル。
過去の津波をみても、津波の被害が少ないんです。
- かずくん
- ただ特徴は深い海が近いから?
- まこと先生
- 早く津波が来るというのはどうしようもないですね。
- かずくん
- ここは津波とは時間の勝負?とにかく早く逃げるということ?
- まこと先生
- だから地震の揺れで、怪我しないというのが非常に強く求められる地域。
“第1避難場所”へLet’s go!
- 子どもたち
- ここの橋があるんですけど、地震が起きたらどうなりますか?
- まこと先生
- 橋がこれだけしかかかっていないですよね?両側のブロックは別に動いたりするので、ここにものすごい大きな力がかかるのね。
ちょっと向こうも見てみようか。
基本的には橋が載っているところって川に対して、斜めになってるので、大体50センチメートルぐらいしかかかっていない、両側。これが何十センチメートルも大きく揺れるから、橋自体が落ちている可能性は考えておかないといけないね。下に下りる訳にはいかないですよね。深いね、この川。そのときどうしようか?
- 子どもたち
- こっちから!
- まこと先生
- そうだね、こっちいこうね!その通り。きちっと考えている。素晴らしいです。
- かずくん
- 山に向かって避難を進めます。避難の途中で後ろを振り返ると・・・。
- まこと先生
- 逃げる途中で向こうを見ると、あそこに白い線が見えると思う・・・。
それがこっちに向かって5分くらいで海岸に到達するので、 そこで初めて津波だと思う。
“第1避難場所”に到着!
- かずくん
- 学校からおよそ5分。海抜16メートル、第1避難場所です。
佐喜浜小学校だと、第1避難場所の奥に第2避難場所があってそこは海抜20メートルあります。
その先もしダメでも、上に行けば行くほど山につながっている。
- まこと先生
- それも非常に急しゅんではなくて、緩いスロープになっているから、いくらでも奥に逃げられる。
- かずくん
- まこと先生によると、世界の津波は6時間から8時間で引いていくといいます。 その間、避難場所で過ごすことになるけど、ここに防災倉庫はありません。 そこで、児童たちにどんなものを普段持っておくと良いかを、考えてもらいました。
- 子どもたち
- 僕たちが考えたのはこれです!
まず1つ目には水。学校の中で持っているものだと、水筒などが必要になってくると考えました。
- かずくん
- そして上着もありますね。
- 子どもたち
- 羽織れるもの。学校にあるものだとマッチとか、火がつけられるものも大切になってくると思います。
- かずくん
- そして、食料。さらにはON・OFFできるライト。
- まこと先生
- 逃げて命を確保したら、その命をつなぐ時間というのが、 これから何日も出てくるので、こういう準備はすごく大事になりますね。
防災グッズを組み立てよう!
- かずくん
- まずは、避難時に必要なものを考えました。佐喜浜小学校に移動してきました。
次は、避難所での生活を想定して、学校や近くの避難センターに置いてある、防災グッズを実際に組み立てていきましょう。
早速、段ボールベッド・簡易テント・簡易トイレの組み立てを体験します!
今回は室戸市の防災対策課のお二人にも協力していただきます。よろしくお願いします。
- かずくん
- 普段は、20分ほどかかる組み立て作業。 手際よく作業を進め、あっという間にすべての組み立てが終わりました。 皆さんの後ろには、段ボールベッド・簡易テント・簡易トイレ。 ものの10分で組み立てましたけど、星郎くんどうでした?
- 子どもたち
- 3つとも簡単に作れて、災害が起きた時にも便利に使えるので、とても良いなと思いました。
- かずくん
- 小学生の組み立てを見ていてどう思いました?
- 防災対策課
- 自分も組み立てたことがあるんですけど、自分より早かったので素晴らしいなと思いました。
- かずくん
- 皆さん、自分に拍手ですね。 防災対策課からお墨付きをもらったところで、1つ1つ確認していきましょう。 まずは段ボールベッドです。 寝心地はどうですか?
- 子どもたち
- いいです。かたいけど結構いいです。
- かずくん
- 一方で床は?
- 子どもたち
- 結構冷たくて、寝にくいです。
- かずくん
- どっちが良い?
- 子どもたち
- 段ボールベッドです。
- かずくん
- 続いては簡易テント。 まこと先生、どんな役割があるが・・・?
- まこと先生
- 小さい赤ん坊がいるお母さんは授乳がありますから、 こういうところを使わせていただくということ、 (地震後)に電気が復旧すると、 1日中明かりがついているのでここの中になると、暗いんですよね。 だから夜も安心して眠れるという大きなメリットがあります。
- かずくん
- 最後は、簡易トイレです! 星郎くん、入ってみて!普段使っているトイレとあまり変わらない?
- 子どもたち
- 変わらない。
- かずくん
- まこと先生、飲むもの食べるものよりもこういったものが大事?
- まこと先生
- 飲むもの食べるものは分かるんですよね。日頃大変だというのは。 でもそれを排泄するという、出すという行為も自然なことなので。 人が見ているところでそんなもの出せません。 東北では多くのお年寄りが、腎臓系のダメージを受けていったんですね。歳をとっていると我慢するんですね。その我慢がものすごく大きな体の負担、病気の大本になっていきますから。
参加したみんなの感想は・・・。
- 子どもたち
- きょうはいつも小学校で行っている防災、第1避難場所まで逃げるという行動があったと思うんですけど、それを岡村先生にも詳しく、どういうところが崩れたり、どういう風に逃げたりと詳しく学べたし、防災グッズに関しては、普段から行っていることが不自由になってくると思うので、こうやって簡単にできるものがあれば便利だなと思いました。
まこと先生とみんなとの約束です
- まこと先生
- 前回の地震(昭和南海地震)から77年が経ちました。
ここは日頃からものすごい頻度で、避難訓練とか実際の避難所での生活ということを考えて、それを地域の方、室戸市役所の方、先生方、一緒に練習しているという。そして時々お話を聞くということで、理解しながらどうやって命をつないでいくのかという、時間を考えながらやっているというのは、この学校、素晴らしいなと思いました。
- かずくん
- みなさん、自信を持って逃げられますか?
- 子どもたち
- はい!逃げ足ジシンあり!