第3回(@土佐市立 新居小学校編)~2023年7月28日放送~
土佐湾に面した土佐市。
南海トラフ巨大地震では、大きく長い揺れのあと、
海岸線には、想定で、20メートルを超える津波が押し寄せます。
海から学校まではおよそ700メートル。
学校周辺では、津波による浸水が10メートルと想定されています。
- みんな
- かずくん、まこと先生、こんにちは。
- 明神湊真さん
- 5年生の明神湊真です。
- 奥田椛子さん
- 5年生、奥田椛子です。
- 中村陽菜さん
- 5年生、中村陽菜です。
- 田村遥さん
- 5年生、田村遥です。
- 森下裕一さん
- 校長の森下裕一です。
- かずくん
- 津波が来る場合はどこから来ますか?
- まこと先生
-
津波は1センチでも低いところを選んで来ますので、基本的には仁淀川の河口から入ってくる。
2000年前にはとんでもない巨大な津波が、30メートルクラスのものがきていますので、(浸水想定)10メートルはあくまで1つの目安でしかないんです。
宇佐坂・津波避難場所へ Let’s go!
- かずくん
-
避難場所に指定されている宇佐坂までは歩いて25分ほど。
学校の北側に位置します。
- 子どもたち
- ここの水路って危ないと思うんですけど?
- まこと先生
- どうなると思う?
- 子どもたち
- 津波が来たら浸水する、逆流みたいに。
- まこと先生
-
その前に地震で崩落するかもしれない。
こちらの地盤(学校側)とこちらの地盤(田んぼ側)は全然違う。だから揺れ方が違う。
そうすると、いちばんぐちゃぐちゃになるのは、この境界の部分。
落ちたらどうしよう?
あきらめる?もう行けない?
- 子どもたち
- 飛び越えてでも行く。
- まこと先生
- それも1つ。ただちょっと危険だね。
その時は先生が真ん中に立って、こっちへ君たちを渡してもらう。
そこは考えておいたほうが良い。
- かずくん
- 気をつけることはほかにも。あれ何ですか?
- まこと先生
- 変圧器ですね。メトロノームって知ってる?
(変圧器が)重なりになって揺れて同じような効果をもたらす。
この高さだと7メートルくらいだから、ちょうど1秒くらいの揺れの周期にあってしまって、電柱がバキッと折れちゃう、、、。
- まこと先生
- 地震発生後はさまざまな障害があり、「障害物競走」です。
- まこと先生
- 津波はどこから来るだろう。
- かずくん
- 仁淀川の河口のほうから。
南から入って来ると思いがちですけど・・・
- まこと先生
- 海から来ると思っているんだけど、意外と山のほうからやってきたりすることがあるんです。
1センチでも低いところから入ってくる。
これはもう間違いない。むしろ東の方向から来ます・・・。
- かずくん
- 避難場所まであと半分。
住宅地の角を曲がって、進んでいくと・・・、10分ほどで宇佐坂・津波避難場所入口です。
ここからさらに標高の高い場所を目指します。
- まこと先生
- (山の岩盤の)表面はちょっともろいから、たぶん道路の半分くらいまでいろんな石ころが落ちているかもしれない。でも山はすごくしっかりした岩盤。
- かずくん
- 竹に囲まれた道をさらに進んできました。
- まこと先生
- これはシイの木。
- 子どもたち
- どんぐりとか?
- まこと先生
- 見てごらん。
木が地盤が崩れるのを防いでいるよね。
がっちり止めているよね。
広葉樹というのは、地盤が崩れるのを防ぐ効果がある。
「木に聞く」って大切。
100年200年という記憶を木はちゃんと持っているので。どこが崩れますか?そんなの分かりません。
木に聞いたら、この木が大きくなるまで崩れていないことを私たちに教えてくれるわけ。これはものすごく大切な情報なんですよ。
宇佐坂・津波避難場所に到着!
- かずくん
- 学校から歩いて25分ほど、宇佐坂・津波避難場所に着きました。命をつなぐ防災倉庫です。
- 子どもたち
- 七輪とかある。
- まこと先生
- トイレは?
- かずくん
- あっ!簡易トイレあります!
- まこと先生
- 避難後、食料以上に「飲むもの」が重要。
- かずくん
- 新居小学校のみなさんは、ふだん学校に来るときから水筒とかね、持ってきてくれているので。避難後持っていない人にもあげることもできるし、飲みながら、「飲むと安心する」と・・・。
- まこと先生
- 心が落ち着くよね。けがをした人の傷口を洗い流すこともできる。
- かずくん
- 宇佐坂・避難場所、海が見えますね。
- まこと先生
- そうですね、30メートルぐらい上がってきたので。
ここからは怖い光景を君たちは目撃することになるんだけど、ここにいれば安全だからね。
- かずくん
- ここにいると実際に波とか家屋とかを押し流してくるところが見える。
- まこと先生
- 見えてしまうんですね。そのときは後ろ向こうか怖いよね。
3階建ての学校が見えているけど、あの屋上を越える可能性があるといわれている。
- かずくん
- 震度はどれくらいになりますか?
- まこと先生
- 震度は7ですね。
60センチから70センチの揺れ。
そしてここは震源地の真上なので、上下動が加わるので、こういう斜めの揺れが3分くらい続きます。
1分以上揺れが続いたら南海地震ですから。
警報が出る前に避難行動を開始してください。そうすると3分くらい早く行けます・・・
参加したみんなの感想は・・・。
- 子どもたち
- 学校脇の橋が通れなくなっているので、そこを先生に渡してもらうというのを、具体的に想像できたのは良かったです。
もし地震が起きたときには想像しながら落ち着いて避難したいと思いました。きょうはありがとうございます。
まこと先生とみんなの約束!
- まこと先生
- 学校は海抜3.6メートルぐらい。
2メートル下がってしまうので、かなり海面に近い。
その状態で、津波が10メートル以上の高さで入ってくるという可能性が高いんですね。
地震とどこで遭うのか。
学校なのか、通学途中なのか。全くわからないんですよね。家にいる可能性も高い。
きょうみたいに考えておくというのはすごく大事なことだと思います。
- かずくん
- みなさん、自信を持って逃げられますか?
- 子どもたち
- はい!逃げ足ジシンあり!