2021年02月08日 (月)「神々が通った道」の導く先は・・・?
「LiveLoveひょうご」で今年度スタートした「兵庫山歩道(さんぽみち)」。
気軽に楽しめる県内各地の山をご紹介してきましたが、
まだ登場していない地域がありました。さて、それは?
そうです! 「淡路島」です。
個人的に、淡路島のイメージといえば「日ざしに輝く海と、丘に咲く花々」とか、
「食材の宝庫」といったもの。正直、「山」はあまりピンとこなかったのですが、
調べるとすぐ浮上したのが「諭鶴羽山」。
ふむふむ、「ゆづるはさん」。「国生み神話」の舞台にして、淡路島の最高峰・・・。
最高峰! なんて素敵な響きでしょう!!
いきなり淡路島の山すべてを制覇したかのような気になれます!!!
しかも標高600mほどで、登りやすい山とのこと。
冬でも温暖な中、のんびりした登山ができるかな・・・ と、のんきに構えていました。
ところが、ロケ当日の天気予報は下り坂。
明石海峡大橋を渡るころにはまだ降り注いでいた暖かな日ざしは、
登山口に着いたころにはすっかり失われていました。
その後もしばらく急な登りが続き、「は、話が違う!?」と愚痴が出そうになりましたが、
10分もたたずに尾根近くに到達すると、そこからは終始緩やかな登りが続きました。
なるほど、登りやすいといわれるわけです。
ただ、気になるのは、ごうごう、びゅうびゅうと吹き抜ける強風。
尾根近くにしては周囲に樹木が多いおかげで、風の直撃は避けられましたが、
以前ご紹介した播磨アルプスの「桶助山(おけすけやま)」のような岩屋根だったら、
かなり大変な思いをすることになったでしょう。
(2020年10月30日投稿
【登って、下って、また登り・・・~播磨アルプス・桶居山~】は こちらから。)
なお、今回のご案内役、兵庫県山岳連盟理事の羽田宗子さんによると、
「風速1mで、体感は1度低下」とのこと。
後日、比較的近い「洲本」のアメダスデータを見直してみたところ、
気温は13~14度ほどありましたが、風は平均で6m~9m、最大瞬間では12m~16m!
そんな中でも、登っている間は軽く汗ばむほどで寒さは感じないのですが、
素手の両手だけは(手袋、忘れました!!)さすがに、かじかんでいきます。
そうして歩くこと1時間半。
晴れていれば渦潮らしき存在まで分かるという鳴門海峡側の眺めも、この日はこんな感じ。
ぼんやりした中に「大鳴門橋」を確認するのがやっとです。
残念ながら、「淡路島最高峰」の醍醐味、フルに味わうことはできませんでした。
なお、いつもなら「山頂で『山歩メシ』」というのがお決まりのパターンですが、
そうでなかったのは、山頂での食事が禁止されている(おやつや飲み物はOK)ためです。
決して、寒さにひるんだからではありません! ・・・いや、実際、寒かったのですけれど。
緩やかで登りやすかった「裏参道」に比べ、「表参道」の下りは注意が必要でした。
距離は短いのですが、勾配は明らかにこちらのほうが急。
さらに、厚く積もった枯葉に隠れて浮石がごろごろ、という場所がかなり多かったからです。
ただでさえ自身の体重がかかる下りで、着地した足がズルッと前に滑ってヒヤリ!
そんな思いを何度もしました。
以前にも書きましたが、一番大事なのは足に合った靴です。そのうえで、
・靴の中で足が前に動いてしまわないような靴ひもの結びかたをすること
・爪をちゃんと切っておくこと
といった小さな要素を積み重ねることで、下りをより快適に歩くことができます。
灘黒岩水仙郷で花を愛でている間も、風は強いまま。一日中寒風に吹かれて帰宅すると、
筋肉の疲労より、むしろ名状しがたい全身の疲労が残っていました。
淡路島最高峰の登山に対し、のほほんと構えていた私に、諭鶴羽山の神様が鶴の羽で強風を起こして
「いきなりでなく、しかるべき段階を踏んでこその最高峰ですよ」と諭されたのかな、と受け止めました。
やや思わせぶりだった今回のタイトル、ここでようやく着地です。
これでもまだ「ん? 何のこと??」という感じかと思いますが、その意味するところは
いずれ明らかになるはずです。次なる展開、どうぞお楽しみに。
投稿者:田中 崇裕 | 投稿時間:19:00