“積乱雲の「寿命」って?”【いけちゃん天気 】
- 2023年07月19日

もうすぐ夏本番。モクモクの積乱雲が発生するようになりましたね。積乱雲には「寿命」があることをご存じですか?今回は積乱雲の「寿命」について気象予報士の“いけちゃん”こと池田康貴キャスターに質問してみました!

ねえ、いけちゃん~。
この前急に強い雨がザーって降ったよね~。雷もめっちゃゴロゴロなっとって怖くて寝れんやったよ~…
なんであんな急に雨降ったり雷なったりすると?

それはね~「積乱雲」による雨だからだよ。「入道雲」なんて呼ばれてたりする雲だね!

夏の空でよく見るやつか~。めっちゃおっきい雲で、迫力あるよね!

そうそう!
ちなみにその積乱雲、発生してから消えるまでのいわゆる“寿命”があるって知ってた?

積乱雲に“寿命”…?

そう、実は積乱雲には“寿命”があるんだ。ハレピョンはどれくらいの長さだと思う?

めっちゃおっきい雲やし雨を降らせるくらいパワーがあるけ、結構長いんじゃない?一週間くらいは空に浮かんどると思う!

実は積乱雲の“寿命”は30分から1時間くらいといわれているんだ!

え?!そんな短いと?!

積乱雲は背が高くて大きく見えるけど、雲の水平方向の幅としては数キロから数十キロ程度で広い地球の中ではかなり狭い範囲で発生する雲なんだよ。狭い範囲で一気に発達するんだ!

狭い範囲での現象やけ“寿命”も短いってこと?

そうそう、そういうこと!
山の斜面などで水蒸気を含んだ空気が上昇すると、雲が発生してそれが成長して積乱雲になるんだ。このとき雲の中には上昇気流が発生していて、成長を続けると水蒸気が雨粒に変わり、雨を降らせるんだ。ただ、この雨を降らせることで今度は下降気流が発生して、自らの雨で衰弱してしまうんだ。


急な強い雨の時は積乱雲が発達して活発になっとるってことなんやね~
でも寿命が30分から1時間でも、長い時間大雨が降り続けることもあるよね?

一つ一つの寿命は短くても、同じ場所でたくさん集まれば災害級の大雨になることもあるんだ。この積乱雲が線状に発生したものが「線状降水帯」。同じような場所で積乱雲が発生し続けることで長い時間にわたり雨が降り続けるんだ。


なるほど~。
それが「線状降水帯」なんやね!

積乱雲が近づくときは下降気流の冷たい風が吹いたり、急に暗くなったりするから、これからの時期は空の変化も気にしながらお出かけするといいと思うよ!

わかったー!
これから外に出たときはどんな雲がでとるか観察してみる~
ありがとう、いけちゃん!