ハレピョンブログ~NHK北九州だより~

2021年3月10日

2021年03月10日 (水)

乾燥・強風 火災に注意

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気象予報士の森本まりあです。
先週も火事のニュースがありましたが、春は、乾燥や強風により火災が増える時期です。
今回は火災の発生状況や注意点などをお伝えします。

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まずは、令和元年の北九州の月別の火災発生件数です。
最も火災の発生が多かったのは12月ですが、
次いで多いのが5月、3月で、春の時期には合わせて67件の火災が発生しています。

全国で見ても、春の火災発生件数が最も多く、今の時期は火災に一層の注意が必要です。
その原因の1つは、この時期の天気傾向にあります。

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こちらは、去年の飯塚の月別最小湿度をグラフにしたものです。
見ていただくとわかるように春にグッと低くなっていて、4月と5月は10%台を観測しました。
移動性高気圧に覆われやすいことで、空気が乾燥しやすくなるのが理由です。

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さらに、風が強まるのも、いまの時期です。
グラフは飯塚で風速10m/s以上の強風が吹いた日数を月別にまとめたものですが、
冬から春先に数字が高くなっていることが分かります。

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空気の乾燥と強風が重なると、発生した火災は燃え広がりやすくなります。
先月栃木県で発生した山火事も、乾燥と強風が重なったことで、
100ヘクタール以上の山林が焼ける大きな被害となりました。

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山火事というのは、特にいまの時期、
春に集中的に起こりやすい傾向があります。

上のグラフは令和元年までの5年の山火事件数を平均したものですが、
3~5月は平均でも毎月200件以上の火災が発生していて、
年間を通して見ると、この時期の火災が半数以上を占めていることが分かります。
 
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春の山火事は、乾燥や強風といった要因に加えて、
行楽や山菜取りのため山に入る人が増加したり、
農作業による枯れ草焼きなどが山林に飛び火したりして起こることがあります。

去年発生した平尾台の火災も、野焼き中の飛び火が原因とされています。
また、たき火による火災も非常に多く発生していて、
火事の原因のほとんどは、人の不注意によるものです。

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山火事を防ぐため、
枯れ草があるなど火災が起こりやすい場所や、強風・乾燥時にたき火をしないこと、
たき火をする場合はそばを離れず、終わったら完全に消火すること、
たばこは指定された場所で喫煙をするなど、火の取り扱いに十分注意をするようにしてください。


こんにちは。
アナウンサーの藤重博貴です。

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2月13日午後11時すぎ、
福島・宮城で最大震度6強を観測する地震が発生し、
広い範囲で停電が発生しました。
いざという時に慌てないため、夜中の停電対策についてお伝えします。

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 寝る際は、懐中電灯とスリッパを枕元に置いて下さい。
停電時はまず明かりを確保することが大切です。
またスリッパをはくと、
地震で物が散乱したり割れたりしたとき、ケガを防止できます。

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もうひとつ、「通電火災」に注意して下さい。
停電から復旧した時に電化製品や配線から発生する火災のことです。
▼停電中は電化製品の電源プラグをコンセントから抜きましょう。
▼電気が復旧した後に、電化製品やコードが損傷していないか、
燃えやすい物が近くにないかなどを十分に確かめましょう。
▼停電中に自宅等を離れる際は、ブレーカーを落としてください。
人がいない中で通電火災が発生すると被害が大きくなるおそれがあるためです。

ぜひ今のうちに、できる備えを行っておきましょう。

 

こんにちは。

アナウンサーの藤重博貴です。

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家庭や地域での災害への備えをご紹介する「防災チェック」。
今回のテーマは「高潮ハザードマップ」です。

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北九州市にお住まいの方で、最近、こちらの冊子を受け取ったという方、
いらっしゃるんじゃないでしょうか。
北九州市は、今年1月、初めて「高潮ハザードマップ」を作成し、
浸水が想定される地域におよそ23万部を作成して配布を進めています。
そこで、高潮の危険性や、今できる備えなどについて解説していきます。
まず高潮とはどのような災害なのか、確認しましょう。

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高潮とは、台風や発達した低気圧の影響で、潮位が異常に高くなる現象です。
台風などで気圧が低下することで、
その分、海面が吸い上げられ、通常より潮位が高くなります。
満潮の時刻が重なると、いっそう水位は上昇します。

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さらに、沖から陸に風が吹くと、
風にあおられて、海面がさらに上昇し、海水が堤防を越えて流れ込みます。

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例えばこちら、平成11年に門司区白野江で発生した高潮です。
海水が護岸を超えて手前にあふれだしている様子が分かります。
実は、北九州市では、高潮により被害を受けると想定される範囲が広いんです。
津波による被害の想定範囲を超えると予想されています。

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そこで、お住まいの地域が海や川から離れているから大丈夫だと思わず、
しっかり高潮ハザードマップを確認しましょう。

例えば、こちらは小倉北区のマップです。
北九州市の高潮ハザードマップは下のサイトから見ることができます。
https://www.city.kitakyushu.lg.jp/kiki-kanri/13801321.html

市内14の地域ごとに作成され、
浸水の深さは50cm未満から20m以上まで6段階で色分けされています。
浸水の恐れがあるのは、沿岸だけではありません。

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内陸の、北九州メディアドームや市民球場のあたりまで
広い範囲が浸水すると想定されています。
このあたりは「薄い黄色」。50cmから3m未満の浸水が想定されています。

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一方、北に進んだ旦過市場のあたりでは、「薄い赤色」ですよね。
これは3mから5m未満の浸水が予想されています。
5mというと、だいたい2階建ての建物の高さなので、
かなりの高さまで浸水するということになります。

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そこで大切なのが避難です。
ハザードマップには避難所の一覧も表示されています。
ただ、2つの注意点があります。

1つめは、【ここに記載されている避難所すべてが使えるわけではない】という点です。
例えば三萩野の「黄金公民館」では、「高潮災害時利用不可」と書かれています。
高潮時は浸水するおそれがあり、避難することができません。
その場合、「利用不可」と書かれていない、
近くの市民センターや中学校などに行くようにしてください。

2つ目は、【浸水が始まる前に早めに避難する】という点です。
図で示した地域にある多くの避難所は、浸水想定範囲の中にあります。
こうした避難所に行く場合、あたりが浸水し始めてからの移動は大変危険です。
浸水が始まる前の、早めの避難が重要です。

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実は、高潮は、早めに避難しやすい災害です。
高潮は、台風や発達した低気圧が近づくことで起こるため
事前に気象情報で発生を予測することができます。
早めに、避難する際の持ち物を用意するほか、
前もって、安全な場所にある親戚の家などに移動しておくことも考えられます。

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ここで、北九州市周辺で高潮のおそれのある、
各自治体のハザードマップの作成状況もお伝えします。
▼作成済が、北九州市・岡垣町など。
▼今年度(令和2年度)中に完成予定が、行橋市・豊前市など。
▼作成を検討中が、芦屋町・遠賀町などとなっています。

北九州周辺では、広い範囲で高潮が想定されています。
すでにあるハザードマップや、今後発表されるハザードマップをぜひ確認して、
自分の住む場所は危険なのか、
避難するならどこに行くか、考えておいてください。