ハレピョンブログ~NHK北九州だより~

こんにちは!
アナウンサーの藤重博貴です。

きょう、北九州局開局90年記念の特別番組として、43分のドキュメンタリー
「ぼくが今、伝えたいこと ~イラストレーター・黒田征太郎さん~」が放送されます。

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黒田さんは、昭和14年、大阪生まれの83歳です。
昭和44年にデザイン事務所「K2」(ケーツー)を設立し、イラストやポスター、
壁画などで数多くの国際的な賞に輝き、
日本のグラフィックデザインをけん引してきた第一人者です。
13年前からは北九州市の門司港にアトリエを構え、活動の拠点としています。
例えば北九州では、北九州空港のトイレの壁に描かれた鳥の絵などで有名ですよね。

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私が黒田さんの取材を始めたのは、3年前の夏。
当時、黒田さんが、
若者に向けて平和の大切さを伝える新作の絵本を描いたタイミングでした。
黒田さんが、実はライフワークとして、
長年にわたり命の尊さや平和の大切さを絵で訴え続けていることを知り、
その原点は何か、知りたいと思ったのです。
その後も、子どもたちと一緒に絵を描いて交流する様子などを取材し、
黒田さんが絵を通して伝えたいことを、さまざまな角度から見つめてきました。

折を見て取材を続けていた、おととしのこと。
「2021年冬、田川市美術館で、『黒田征太郎展』と銘打った
集大成となる展覧会を開く予定がある」という情報を知りました。
田川市は、黒田さんの父親がかつて炭鉱で働いていた、縁の深い土地です。
80歳を超えてもなお命や平和の大切さを訴え続ける黒田さん。
いま、自身の命のルーツでもある田川と向き合うのはなぜなのか。
そして絵を描く意味とは何なのか。
展覧会に向けた創作の日々を見つめたいと、
ドキュメンタリー番組を制作することになりました。

そんな、命の尊さを訴え続けてきた黒田さんにも、
新型コロナの感染拡大という未曽有の状況が襲い掛かります。
黒田さんは、命がおびやかされるコロナ禍に直面し、
絵で何ができるのか、今の時代に何を描けばいいのか思い悩み、
さまざまな人や場所からヒントを得ます。

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そして、黒田さんが展覧会で挑むと決めたのは、縦2m、横10mの巨大なキャンバス。
次の世代を担う子どもたちへの切実な思いを込めたといいます。

絵を通して、いったいどんなメッセージを黒田さんは伝えようとしたのか。
ふだんは明かされない、創作の現場に密着しました。
若い世代はもちろん、今を生きるどの世代の方にとっても、
忘れてはいけない大切なメッセージを感じていただけるのではないかと思います。

今回、取材・制作・ナレーションまで、一貫して担当させていただきました。
3年間の継続取材の記録です。ぜひ、ご覧いただけると嬉しいです。

 

本放送:2月25日(金)午後7時59分~(総合、北九州・筑豊)
再放送:2月26日(土)午前10時5分~(総合、北九州・筑豊)
NHKプラス:2月28日(月)お昼ごろ~3月11日(金)まで配信