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黒澤和子・衣装の世界01

衣装デザイン黒澤和子インタビュー

<プロフィール>
1954年生まれ、東京都出身。黒澤明監督の映画「夢」「まあだだよ」のほか、映画「たそがれ清兵衛」「座頭市」「武士の一分」などの衣装デザインを担当。
連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、大河ドラマ「西郷どん」の衣装も手がける。

監督のイメージをどれだけデザインに落とし込めるか。

映画でもドラマでも「映像は監督のものだ」という環境で育ってきたので、衣装をデザインする際にはまず、監督の考えやイメージをお聞きすることからはじめます。監督と相談しながら全体の色彩イメージを決めて、次に登場人物のキャラクターに合わせて一人ひとりの衣装デザインに落とし込んでいます。

よりカラフルで華やかな戦国時代を。

文献や現存している当時のものを見るとわかるのですが、戦国時代は日本の歴史の中でもとても派手な色が使われていた時代です。オスの孔雀(くじゃく)がカラフルな羽を広げて自分をアピールするように、戦国の武将たちも原色など派手な色彩を好み自分たちをアピールしていました。さらに監督からの「4K放送なのだから、カラフルな映像にしたい」という要望もあり、衣装は全体的にビビッドな色彩をふんだんに使ったとても華やかなものになっています。

その色彩に、柄に、キャラクターの生き様を込める。

それぞれの登場人物がどんな性格でどう生きたのかを、史実だけにこだわるのではなく、脚本に描かれている世界観や解釈を参考にしながら、キャラクターごとにテーマカラーを設定しています。同時に、それぞれの人物の個性や将来を暗示させる柄を遊び心を交えながら考案しました。「松永久秀は花火のよう人」など、監督はユニークでわかりやすい言葉で言ってくださるので、それを私もおもしろがりながら楽しくイメージを膨らませています。

楽しんでやらないと、おもしろい仕事はできない。

今回はエキストラの方の衣装も含め膨大な数をデザインしています。しかも、既存の織物屋さんや生地屋さんにあるもので代用できないものが多いので、新たに染めたり、柄を付けたり・・・。染め屋さんで私がイメージしている微妙な色合いを出すのが難しいときは、自分たちで染めたり、柄付けをしたりもしています。
量が多いからといって流れ作業になってはいけない。一つ一つにこだわり丁寧にイメージを落とし込んでいく。それを楽しみながらやっています。作っている私たちが楽しまなければ見てくださる方にも楽しんではもらえないはずです。
全てのスタッフとのチームワークで監督の思う「麒麟がくる」を描くお手伝いをしてまいります。
ぜひ皆さんに楽しんでいただけたらと思います。

今後、番組公式ホームページでは、登場人物の衣装を黒澤さんの解説付きでご紹介。どうぞ、お楽しみに。

※NHKサイトを離れます