戦国の世を生きる
名もなき青年の物語。
制作統括:落合 将チーフ・プロデューサー

2020年に放送される『麒麟がくる』では、大河ドラマの原点ともいうべき戦国時代を描きます。作品にかける番組の制作統括の思いや、見どころをお届けします。

乱世を生き抜く若者たちの
青春群像劇を描きたい。
令和という新しい年号になり、2度目の東京オリンピックが開催される記念すべき年に、大河ドラマの原点でもある戦国時代を描いてみたい。それまでの価値観が崩壊し新しい価値観が芽吹きはじめた戦国の世は、まさに時代の過渡期です。それは、戦後の日本や、昭和から令和にかけての日本と通じるところがあるのではないでしょうか。

脚本家の池端俊策さんは、大きく変わろうとする時代を、ひとりの青年の成長を通して描いてみたいと言ってくださいました。ドラマは、明智光秀が二十歳のころからはじまります。そこには、若き日の信長や藤吉郎(のちの秀吉)など、まだ世に名の知られていない若者たちも多く登場します。光秀を軸に、戦乱の世を生きる若者たちの青春群像劇を描いていきます。

戦国時代に興味のない人でも楽しめるドラマを。

『麒麟がくる』は、武士としてあまり地位の高くないひとりの青年が成長していく物語です。明智光秀と聞くと、主君であった信長を討った謀反者というイメージが強いと思いますが、できることならそういう先入観を捨てて見てほしいと思っています。
もちろん行き着く先は本能寺ですが、池端さんをはじめ僕らは困難な時代を生きる名もなき青年の物語をつくっています。

戦国時代を描くことが第一の目的ではなく、史実や時代性を大切にしながらも、ひとりの青年の生き様が今を生きる人たちにどれだけ重ね合わせてもらえるかに主眼をおいています。戦国ファンの方々にとって見応えのあるものであることはもちろん、戦国がどんな時代か知らない、明智光秀なんて知らないという人たちも楽しんでもらえるドラマになっています。

華やかな戦国の世を
はじめて4Kでフル撮影。
『麒麟がくる』では、戦国時代をはじめて高精度な4Kで描きます。そのために美術スタッフはセットのディテールにいたるまでこだわり、ヘアメイクでは特殊メイクの専門家の方々にも参加していただいています。
また、重厚なセットの中でより際立つ役者たちの衣装も今回の見どころです。戦国時代は暗い印象があるかもしれませんが、武士たちは華やかに着飾っていたという資料が残っています。衣装デザインを担当してもらっている黒澤和子さんがそれぞれの人物のイメージカラーをもとに大胆にデザインしてくれています。

戦国の世に生まれ落ちた名もなき武士が、やがて時代を大きく動かす人たちと出会いながら成長していく姿を色鮮やかな映像美とともにお楽しみください。

※NHKサイトを離れます