子どもの性の悩み、どう対応?専門家が実践した『我が家の性教育』

更新日

子どもの性の悩み、どう対応?専門家が実践した『我が家の性教育』

情報にあふれた現代、私たちが悩みに直面したとき、かえって正しい判断に迷ってしまう。そこで助けになるのが、その道を究めた専門家。そこで、専門家から根ほり葉ほり体験談を聞き出し、自分たちの参考にしちゃおうというのがこの番組。質問はズバリ、「あなた自身は何をしましたか?」。今回ぶつけた質問は、性教育。「専門家の皆さん、あなたは我が子にどんな性教育をしましたか?」
【2018年7月28日(土)放送『専門家だって ヒトゴトじゃない!』より】

思春期前なら・・・「基本的な知識を伝える」

私たちは教育と聞くと、学校が現場と考えがちだ。ところが、専門家に尋ねて回ると、どうやらそうではない。性教育に関しては「家庭が第一の現場」と考えているようなのだ。理由ははっきりしている。親が性教育を行う場合、「あなたがどうやって私たち夫婦のもとに生まれたのか?」という形で説明できるからだ。
性教育といえば、セックスへの関心が出てきた若い子に対して、避妊の方法など、「間違って妊娠しない方法を教えるモノ」と思ってしまうが、「もともと生物としてのセックスは妊娠につながるもの」という基本的な知識から伝えなくてはいけない。それを一番素直に伝えられる方法こそ、「あなたが私たちのもとにやってきたわけ」として親がセックスの仕組みを教えることだというのである。

娘に絵本を読む母

すると、必然的に性教育をはじめるのは、私たちがイメージするよりずっと幼いときから、ということになる。思春期になれば性への興味が出てきて、親のセックス話を素直に聞くことは難しい。実際、番組に登場した専門家のなかには、3歳の我が子に性教育をはじめたという例まであった。

その早さに驚いてしまうし、素人の私たちはどうやって教えていいのか戸惑うところだが、専門家は幼児に性教育をする便利なツールも教えてくれた。絵本である。じつは性教育にまつわる絵本はいくつか出版されている。それを利用すれば、親も恥ずかしさを減らせ、小さい子どもも抵抗少なく受け入れてくれるという。

思春期真っ最中なら・・・「動揺しないこと」

一方、思春期を迎えた我が子に対する性教育はどうすればいいのか。子ども部屋にアダルトビデオを発見してショックを受けたという母親は多いことだろう。基本は「動揺しないこと」。ある年齢になれば当然と思うべきなのだ。

娘に避妊具を渡す父

専門家のなかには、友人たちと泊まりで旅行するという娘に避妊具を渡したという実例もあった。「大人がいくらやるなと言っても、高校生になると、やる人はやっちゃう」現実があるからだそうだ。実際の調査でも、高校生の男子は8人に1人が、女子では5人に1人が性交を経験済みだという(1)。10代の女子が中絶する数は1日40人になる(2)というデータもあるから、きちんと対処法を教えるべきだという専門家は多い。

ちなみに、避妊具を渡された娘さんは帰宅するなり、「使わなかった」と突き返したそうだ。その専門家は「やっちゃいけないと言われるとやりたがるが、お好きにどうぞって言われたら逆に自制する」と説明してくれた。

番組スタッフの一言

こうしてみていくと、最初は「わざわざ親が性教育すること」に戸惑いを感じていたが、その意義も実感できてきた。性教育は、性の知識を教えるだけにとどまらず、本音で語り合う関係を築くきっかけにもなるということだ。
性教育だけが上手にできたという親子関係なんて存在しない。気軽に相談でき、大切なことを話し合う親子関係こそ究極の目的だと教えられたように思う。

【出典】
(1)日本性教育協会編「『青少年の性行動』第8回調査報告」(2018年7月)
(2)厚生労働省の統計「平成28年度衛生行政報告例の概況」の項目「母体保護関係」

関連キャンペーン

性について真面目に考えてみた