【特集】性について 10代の性に関する悩みや知っておくべき知識

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【特集】性について 10代の性に関する悩みや知っておくべき知識

性についての悩みは人それぞれ。男女によっても違うことでしょう。とりわけ10代は思春期特有の問題を抱え込みがち。自分の身を守るために、正しい知識を身に付けましょう。性に関するよくある疑問やお悩み、避妊のことや性感染症についてなど幅広く特集します。

思春期男子の性のお悩み

「精巣捻(ねん)転症」

精巣がねじれてしまう「精巣捻(ねん)転症」は、突然、精巣が激しく痛み、痛んだ側の陰のうが少し腫れてきます。お腹の痛みや吐き気をともなうことも少なくありません。そのほか、夜間から早朝の時間帯に発生しやすいと言われています。

精巣の体積が急激に増えることが原因の1つと考えられ、思春期に多くみられる病気です。治療が遅れると、ねじれを戻しても血流が回復しなければ、精巣を摘出しなければなりません。
恥ずかしがらずに、すぐ受診することが重要です!

「包茎」ってなに?手術は必要?

包茎には、性器の先を包む皮膚の口「包皮(ほうひ)」が狭いために、性器の先にある「亀頭」を出せない「真性包茎」と、包皮をめくって亀頭を出せるタイプの「仮性包茎」があります。
そして実は包茎にはもう1つタイプがあって、勃起したときに亀頭部は出すことはできても、一部の包皮に狭い場所があって亀頭部の首を締め付ける「嵌頓(かんとん)包茎」があります。

真性包茎と仮性包茎
嵌頓(かんとん)包茎

あまり知られていませんが、本当に手術が必要な包茎というのは、意外に少ないのです。
成長に伴い陰茎が大きくなることで包皮が自然とめくれていき、思春期以降ではさらに少なくなると言われているので、多くの人は心配ありません。

記事『思春期男子のお悩みを解決!「精巣捻(ねん)転症」と「包茎」』はこちら

思春期女子の生理のお悩み

生理前のつらい症状、放置していませんか?

生理期間がはじまる前におこる「月経前症候群(PMS)」には、こころと体の症状があります。

  • こころ
    …抑うつ気分、怒りの爆発、イライラ、不安感、混乱した気分など

  • …乳房の痛みや張り、おなかの張り、関節痛や筋肉痛、頭痛、体重増加、手足のむくみ など

これらの症状のうち、どれか一つでも、過去の生理で3回以上連続して起こっている場合に、月経前症候群(PMS)と診断されます。

月経前症候群の主な症状

「生理前に不調が起こるのは当たり前」と思い込んで、我慢していませんか?
でも、思春期のみなさんであれば、試験や大事なイベントで本領発揮できないなど、学校生活に支障をきたすこともあります。気になる症状がある場合は、婦人科を受診してみましょう。

月経前症候群(PMS)の症状・治療法などについて詳しく知りたい方はこちら

ひどい生理痛 病気の可能性も

生理痛がひどい―。そんなときに、気になるのが病気の可能性です。
そもそも生理というものは本来、それほど痛みを伴うものではありません。もしあなたが、生理のたびに強い痛みなどの症状があるなら、「月経困難症」の可能性があります。
月経困難症を治療せず、我慢していると、日常生活に支障を来すだけではなく、背景に潜んでいる別の病気を見逃してしまったり、不妊につながってしまったりする可能性があります。

「月経困難症」の症状・治療法などについて詳しく知りたい方はこちら
生理痛などで使われる痛み止め(鎮痛剤)の使い過ぎに注意!詳しくはこちら

また、「子宮内膜症」は20代後半から発症することが多いと言われていますが、10代後半から20代前半に初期の子宮内膜症を発症している場合もあることが海外の調査で報告されています。

記事『激しい生理痛を引き起こす「子宮内膜症」原因や症状、セルフチェック』はこちら

性感染症について

性感染症とは?

性感染症とは、性行為、あるいはオーラルセックスなど性行為に類似する行為によって起こる感染症のことです。

主な性感染症には、クラミジア、性器ヘルペス、尖圭(せんけい)コンジローマ、淋(りん)病、梅毒などがあります。
性感染症は、感染しても自覚症状がないことが多いのです。とくに、初期はほとんど症状がありません。感染していることに気づかず、相手にうつしてしまい、どんどん感染が拡大してしまうのが、性感染症の怖さです。

主な性感染症

性感染症は検査を受けてみないと感染しているかどうか分からないと覚えておきましょう。

性感染症の種類や症状について知りたい方はこちら

オーラルセックスにもコンドームを

性感染症というと、性行為(性器と性器の結合)でうつると捉えられがちですが、実はほとんどの性感染症はオーラルセックスによって、口やのどの粘膜からも感染します。

多くの性感染症はオーラルセックスによって感染する

口やのどの粘膜からの感染を防ぐには、オーラルセックスのときにもコンドームを使用します。
オーラルセックスで使用することを目的とした、さまざまなフレーバー付きコンドームも市販されています。もちろん、通常のコンドームを使用しても構いません。

性感染症の予防と対処法について知りたい方はこちら

避妊について

あなたはいくつ分かる?避妊実力テスト

避妊にまつわる情報は、インターネット上や雑誌、友人との会話など、さまざまな場面で目にしたり、耳にしたりしていますよね。でも、その情報って、正しいのでしょうか?

下のクイズで、あなたの“避妊の実力”をチェックしてみましょう!

避妊実力テスト

【避妊 実力テスト】
Q1 月経中は性行為をしても妊娠しない
Q2 外に出せばコンドームなしでも妊娠しない
Q3 性行為後 炭酸飲料で膣を洗うと妊娠しない
Q4 2回目以降は 精子が減るので避妊しなくてOK
Q5 コンドームは2枚重ねのほうが避妊効果UP

答えは・・・すべてバツ!!間違いです!

記事『失敗してしまう避妊の方法と適切な対策』はこちら

ピルの避妊効果

主な避妊の方法には、コンドーム、ピル(経口避妊薬)、緊急避妊法があります。
このうち、女性が主体的に使えて、避妊効果が高いことから、WHO(世界保健機関)も若い世代の避妊法としてピルを推奨しています。

ピルを正しく服用すれば、妊娠する確率はわずか0.3%。一方、コンドームを普通に使用した場合は18%。ピルの避妊効果の高さが分かります。

記事『WHOも推奨!知られざるピルの避妊効果・メリット、副作用まとめ』はこちら

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