【Q&A】糖尿病の神経障害で壊死が起こるのはなぜ?

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糖尿病の神経障害で壊死が起こるのはなぜですか?(50代 女性)

専門家による回答

糖尿病が進行すると、その影響で足などの組織が死んでしまうことがあります。「壊疽[えそ]」とも言います。その理由です。糖尿病の合併症である神経障害が進行すると、足先などの感覚がまひして痛みを感じにくくなり、靴ずれ・傷・やけど・水虫・たこ などが生じても気にせず放置してしまうことがあります。すると知らないうちに悪化し、潰瘍[かいよう]や壊疽が起こるのです。糖尿病のために、血行不良が起こりやすいことや、感染症にかかりやすいことも影響します。最悪の場合には足先などを切断しなければならなくなります。
これを防ぐには足のケアが大切です。「毎日足を観察し傷や感染がないかチェック」「足をよく洗って清潔に」「荒れていたらクリームなどで手入れを」「靴ずれを起こす靴をはかない」「足の爪を丸く切らず平らに切って深爪を防ぐ」などに心がけましょう。また、大きな病院や糖尿病専門のクリニックには足のケアを専門に行う「フットケア外来」を設けているところがあるので、受診するとよいでしょう。

(2016年5月30日(月)〜6月2日(木)放送関連)

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