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3年前、乳がんの手術前に抗がん剤が投与されましたが、副作用の手足のしびれ(痛み)がいまだに良くなりません。どう克服したら良いか教えて欲しいです。
(60代 女性)
専門家による回答
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手足のしびれや痛みは末梢(まっしょう)神経障害の一つで、一部の抗がん剤では多くみられます。どんな人に症状が出やすいかなど、詳しいことは残念ながらまだ明らかになっていません。痛みがある場合は、鎮痛薬を使うことがあります。末梢神経障害の薬を使うこともありますが、即効性はないため、しばらくのんで様子をみます。また、手足のしびれや痛みで日常生活に支障が生じることもあるので、日常生活では「血行改善のための工夫」「安全に暮らすための配慮」を心がけるとよいでしょう。
【血行改善のための工夫】
- 入浴中などに治療した所を優しくさすったり、手足の指を閉じたり開いたりする
- 衣服や靴下は締めつけないものを選ぶ
- 厚手の手袋や靴下を着用して手足を温めたり、しびれている箇所を保冷剤で冷やす
ただし冷やしすぎると症状が悪化することもあるので注意
- 屋内外の階段や段差、滑りやすい敷物には注意を払う
- できるだけ脱げにくい履物や滑り止めのついている履物にする
- つまずきやすいものは床に置かない
気になる症状がある場合は、悪化する前に乳がんの主治医に相談し、アドバイスを受けながら対処することが大切です。
(2022年10月10日(月)~13日(木)放送関連)