【Q&A】膝の裏に腫れ 異常なしとの診断だが、原因は?

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走った後、左ひざの内側が痛くなりました。階段を下りるときに強い痛みがあるため、整形外科を受診しましたが、骨にも軟骨にも異常なしとの診断でした。ところが、ひざの裏も腫れてきて、痛くて正座がしにくくなりました。
医師からは、「ひざの裏の腫れは加齢によるもので、立ち仕事を続けていると完治は難しい」といわれています。今は消炎鎮痛薬の湿布を貼っていて、ひざの内側の痛みは、ほとんど感じませんが、ひざの裏の腫れは治っていません。骨も軟骨も異常がないのに、ひざの裏側が腫れて痛くなる原因を教えて下さい。(64歳 女性)

専門家による回答

ひざの関節内に炎症が起きている「関節炎」が続いている可能性があります。関節炎の原因は、半月板損傷、初期の変形性ひざ関節症などが考えられます。最初のひざの内側の痛みも、これが原因なのではないでしょうか。半月板損傷や初期の変形性ひざ関節症は「X線」では異常が捉えられない場合があります。

立ち仕事は確かにひざに負担がかかりますが、立ち仕事をしているからといって完治が難しいということは決してないのでご安心ください。ただし、立ち仕事をしながら完治させるには、正しい治療を行うことが大切です。ひざ裏の腫れが続いているうちは、脚上げ運動などの「運動療法」、場合によっては、消炎鎮痛薬(飲み薬・貼り薬・塗り薬)やヒアルロン酸注射を使ってまずは、炎症を抑える必要があります。もし、まだ運動を実践していない場合は、行ってみてください。

あまり痛みが続くようでしたら、「MRI検査」を受けることをお勧めします。X線検査には写らない半月板や軟骨といった組織を捉えることができます。

(2021年5月3日(月)~6日(木)放送関連)