【Q&A】高齢者が骨を強くする方法は?骨粗しょう症のサインと検査

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昨年私の母(84歳)は、心臓の弁を人工弁に変える手術をしました。手術前は、農作業を長年やっていたので足腰が強く、毎日グランドゴルフにも行っていました。
しかし退院後は、無理は出来ないと、家にいることが多くなり、ほとんど運動をしなくなりました。筋力がなくなり、背骨も曲がり、少し歩くのがしんどい様子です。

家にこもっているせいか、認知機能も低下した気がします。食事面では、お肉は好きですが、量は少なめです。サプリメントや豆乳などで骨に必要な栄養を補うしかないのでしょうか。トレーニング用の自転車を欲しがっていますが、自転車も骨に良い効果はありますか?

専門家による回答

お母様は骨粗しょう症の予防を考えるよりも、すでに骨粗しょう症になっていないかどうかを確認することが大切と思います。ご質問にある背骨が曲がってきたと言うのは重要な所見です。椎体骨折の可能性がありますので、かかりつけ医に相談して背骨のレントゲン写真で確認してもらいましょう。
もし、骨折があったら、骨粗しょう症の薬物治療を受けることをお勧めします。骨折がなければ、骨密度の検査を受け、骨粗しょう症になっていれば、同様に治療を受けてください。それが先決です。

ご質問の運動や食事ですが、人工弁を入れた時の心臓の状態によりますが、手術後、歩行程度の運動は奨励されるのが普通です。まずは、心臓の主治医に確認した上で、少しの散歩から始めてはいかがでしょうか。
きょうの健康でお話した片足立ち、スクワット、かかと落としもしていただければと思います。多少運動をすれば、食欲も出てくるでしょう。とにかく、家にこもっていてはだめです。
食事は牛乳やお肉がお勧めですが、サプリも活用していただければと思います。自転車は転倒の恐れがありますので、倒れない3輪車が安全です。ただし、自転車は骨に体重がかからないので、骨を強くする効果は弱いです。

(2019年12月11日(水)、12日(木)放送関連)

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