- 46歳で緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)を発症して19年、最初からインスリン療法を受けています。グルコースを測定するセンサーを使用して血糖値管理も昔に比べて格段に良くなっていますが、たまに睡眠中に低血糖を起こしていることがあります。睡眠中の低血糖を予防するには、どのような補食をすればいいのでしょうか?HbA1cは現在7.0です。(65歳 女性)
専門家による回答
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通常、低血糖を起こした場合には、ブドウ糖や砂糖など、血糖値を瞬時にあげやすい糖質を摂っていただきます。これは、腸内での分解や吸収が速やかになされ、低血糖からの早期改善が期待できるからです。
一方、睡眠中の低血糖は夜中の3時前後が最も多いとされています。通常、捕食は眠前に摂っていただきますが、ブドウ糖や砂糖だと吸収が速すぎて夜中の3時まで効果が持続することが期待できません。
従って、睡眠中の低血糖を予防するためには、消化・吸収が比較的なだらかな炭水化物の摂取が推奨されます。私は、日中の運動量が多かった日など、夜間低血糖が予想されるような場合には、ビスケットなどを1単位(80 kcal)程度、眠前に摂っていただくように指導しています。
(2018年9月3日(月)〜6日(木)放送関連)