【Q&A】脳梗塞の前兆「一過性脳虚血発作」の症状について

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立った姿勢で目薬をさしていたところ、30秒間ぐらいの間、急に体に力が入らなくなり目の前が真っ暗になりました。一過性脳虚血発作ではないかと思い、すぐに病院を受診したところ「心配はない」と担当医から説明がありました。
単なる立ちくらみと一過性脳虚血発作を見分ける方法はありますか?(50歳 男性)

専門家による回答

眼前暗黒感や失神などは、一過性脳虚血発作の症状ではありません。この方の症状は、立ったままの姿勢に加え、首の過伸展に伴う自律神経反射としての全身血圧の低下や徐脈(脈が遅くなること)が生じ、「立ちくらみ」となったのでしょう。脳の血管の問題ではないので心配はいらないでしょう。
一過性脳虚血発作は、脳梗塞の原因と同じ血管病変や心房細動などの心臓病により、脳血管が一時的に閉塞することによって生じます。症状も脳梗塞と同じで、突然の片側顔面麻痺、半身の麻痺や感覚障害、言語障害などです。これらの症状が数分~数時間で消えれば一過性脳虚血発作、長時間(24時間以上)継続すれば脳梗塞です。

(2018年4月30日(月)~5月3日(木)放送関連)

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