【Q&A】心臓が原因の脳梗塞は危険?症状や治療、注意点について

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実家の父(79歳)が脳梗塞で入院になりました。何回か小さい脳梗塞があったようで、しかも、心臓に生まれつき穴があると言われました。
番組を拝見したとろ、心臓が原因の脳梗塞は危険と知って、とても心配になりました。
もう歳ですし、手術もできないだろうし、薬を飲み続ける以外何に気を付ければいいでしょうか?運動不足も良くないとありましたが、運動すると心臓に負担がかかるのではないでしょうか?(45歳 女性)

専門家による回答

心臓病が原因で起こる脳梗塞を、「心原性脳塞栓症」といいますが、全ての心臓病がこの脳梗塞の原因になるわけではありません。最近では、お年寄りに多い「心房細動」というタイプの不整脈が主因です。
「心臓に生まれつき穴がある」とのことですが、一般人の4~5人に1人が持っていると言われる「卵円孔開存」の可能性が高いでしょう。ほとんど無症候で病気とは言えないのですが、ごく一部の方で、静脈に出来た血栓がこの穴を通って脳血管に流れ込み脳梗塞の原因になるとされています。治療方針も年齢や状況によって異なり、79歳というご高齢では、薬を飲み続けながら経過を見ることが一般的です。
「卵円孔開存」が心臓に負担をかけることはほとんどありません。それ以外の心臓病でも、「むくみ」や「息切れ」などの心不全の症状がない場合は、運動による心臓への負担を気にする必要はありません。

(2018年4月30日(月)~5月3日(木)放送関連)

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