【Q&A】投薬と検査 このままでよい?(2017年6月13日(火)放送関連)

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アミラーゼ高値・体重減少・みぞおちの痛みが1年以上続いたため、慢性すい炎が進んでいるのではと心配し、2年前の11月、かかりつけ医に紹介された大学病院でMRI検査を受けました。
「すいのう胞があるものの、がんは認められない」との診断でした。さらに去年11月には超音波内視鏡検査を受けましたが、同様の結果でした。
現在、かかりつけ医で3か月ごとに腹部エコー検査、2か月ごとに血液検査を受けています。5月にはアミラーゼ170、リパーゼ74、トリプシン682の高値でした。腹部エコー検査では小さなすい石が多く認められました。また、脂肪便の臭いが強く、7年前に56キロだった体重が現在は47キロで、がりがりにやせています。
薬は毎食後にたんぱく分解酵素阻害薬と消化酵素配合剤をのんでいます。ビタミン剤は使っていません。このままの投薬と検査を続けていればよいものでしょうか?(58歳 女性)

専門家による回答

すい臓に小さなすい石が多数認められるとのことですから、慢性すい炎の診断は確実です。血清すい酵素値が少し高く症状もありますので、すい臓の炎症は持続している、あるいは起こりやすい状態にあると思われます。
脂肪便は、悪臭のあるぎとぎとした大量の便です。食物中の脂肪が消化吸収されないことが原因で、慢性すい炎でも、すい機能が10%前後まで低下しないと起こりません。すい外分泌不全の徴候である脂肪便が確かにあり、体重が減っているのであれば、消化酵素が十分に働いていない可能性があります。
現在内服されている消化酵素配合剤では、このようなかなり進んだ慢性すい炎の消化吸収改善には不十分です。内服消化酵素量を増やし、効きをよくするために胃酸分泌抑制薬を併用するか、より効果の高い高力価パンクレアチン製剤であるパンクレリパーゼの内服をお勧めします。パンクレリパーゼ600mg(4錠または2包)を1日3回、食直後に内服します。
また、糖尿病がないかどうか、断酒や禁煙など生活習慣が改善されているかどうか、適切な食事をとり十分なカロリーが得られているか、全身的に悪性腫瘍などがないなどを調べる必要があるでしょう。消化器の専門医、あるいはすい臓を専門とする消化器医に相談されるようおすすめします。
すいのう胞については、それが慢性すい炎によるものか、大きさ、形、すい管との交通などの詳しい検査が必要です。最近、すいのう胞でも腫瘍性ののう胞が見つかる機会が増えていますので、こちらもすい臓の専門施設で詳しい検査を受けられるようおすすめします。

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