- 36歳のころ急なやせが起こり、原因不明の慢性すい炎と診断され2か月ほど投薬を受けました。その後特に治療していませんが、かぜなどの機会に血液検査をすると血清アミラーゼ値が若干高い状態が続き、最近は139~148u/l(基準値44~132)です。また、ことし6月に呼吸器科で胸部から上腹部のCTを撮る機会があり、すい臓に石灰化があると言われました。
番組で、慢性すい炎は すい臓がんのリスクが約12倍と聞いて危機感をおぼえました。専門の科で診てもらったほうがいいですか?また、慢性すい炎は早期なら進行を遅らせる可能性もあるとのことですが、石灰化している状態だとどうですか?
なお、昔から飲酒・喫煙はせず、和食中心の食生活です。糖尿病を指摘されたこともありません。(58歳 女性)
専門家による回答
- CTで診断されたすい石の程度にもよりますが、すい臓内の石灰化であれば慢性すい炎である可能性は高いと考えます。まずは一度 消化器の専門施設で詳しい検査を受けることをおすすめします。
また、アミラーゼはすい臓だけでなく唾液腺でも作られる消化酵素ですから、血清アミラーゼが少し高いことの意義づけはなかなか難しいです。すい臓に特異性の高いリパーゼやトリプシン、エラスターゼなどのすい酵素の血清の値を調べることが大切です。
また、症状がない場合でも、長期的には進行することがありますので、58歳という年齢から考えても、石灰化が見つかったことをきっかけに、消化器の専門施設で定期的に検査を受けられることをおすすめします。
(2017年6月13日(火)放送関連)