【Q&A】すい石治療後の注意点は?

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昨年末、慢性すい炎と診断され、すい石があるため、35日入院して衝撃波とステントによる治療を受けました。たばこもアルコールもたしなみませんが、今後の生活で気をつけることを教えてください。(55歳 男性)

専門家による回答

最も大切なのは、すい炎を悪化させる危険因子を取り除くことです。アルコール、たばこ以外には睡眠不足、不規則な生活や食事、脂肪の多い食事などがあります。規則正しい生活と消化のよい食事を心がけましょう。
すい石の治療では、すい管が非常に狭くなっている場合、内視鏡を使ってステントを留置し、すい管を広げることがあります。ステントは長期的には内腔[くう]が詰まって すい液の流れを保てなくなるため、3か月から6か月で交換します。
なお、2年以上の長期経過に関しては、外科手術のほうが内視鏡的な治療に比べ腹痛軽減や栄養状態改善により効果がある、という信頼性のある研究があります。したがって、ケースバイケースですが、すい管狭窄[さく]が解除できずに1年以上ステントを留置しないといけない場合や、ステントを留置していても腹痛などの症状が起こる場合には、外科手術が考慮されます。
外科手術の場合、一般的には、すい管にそって切開をいれ、小腸と吻[ふん]合する、すい管ドレナージ手術を行います。長期的にはより安定した治療効果(腹痛消失、栄養状態改善、すいがん予防)が得られると考えられています。

(2017年6月13日(火)放送関連)

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