【Q&A】胃がんの腹腔鏡手術の特徴と手術後のがん再発率

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80歳の男性患者ですが、7年前心筋梗塞でステント装着手術をしました。
今月胃がんの手術をします。4回目の内視鏡検査でがんと判定されましたが、細胞検査はそんなに分からないものですか?また、胃がんの腹腔鏡手術の特徴と手術後のがん再発率について教えてください。(50歳 男性)

専門家による回答

がんによっては通常の内視鏡検査で行う生検検査ではなかなか診断がつかないことがあります。
腹腔鏡手術を行っても胃を切る範囲は変わりませんが、傷が開腹手術に比べ小さいので、術後の回復がはやくなります。
Stage Iの胃がんに対する腹腔鏡下幽門側胃切除は、安全であることが確認されているので、標準手術の選択枝のひとつになっています。再発率も開腹手術に劣らないと考えられていますが、現在、臨床試験で、再発率が開腹手術に比べて本当に劣らないか検証中です。
Stage II, IIIに関しては、開腹手術に比べて再発率が増える可能性が危惧されているので、腹腔鏡手術は一般的には行われません。

(2017年5月10日(水)放送関連)