【Q&A】肥満とCOPDは関係する?ダイエットの効果は?

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COPDの診断時に「腹囲を小さくするために減量するように」との指導がありました。息切れと肥満とに何かの関係があるのでしょうか?(53歳 男性)

専門家による回答

COPDは肺胞の破壊された気腫優位型と、気管支が狭く空気の通りの悪い非気腫型とがあります。COPDはその両者の要素を持っていますが、前者はやせた方がなる病型で後者は肥満型の方がほとんどです。
肥満体では内臓脂肪によって腹圧が上がってしまい、主要な呼吸筋である横隔膜の動きが悪くなっています。この呼吸筋の働きによって、肺のガス交換(酸素と二酸化炭素の交換)をしているので、速く歩くと息切れの原因になります。
また夜間睡眠時にあおむけになると横隔膜の動きがさらに悪くなって、ガス交換が不十分になります。その結果、血液中の酸素分圧は低下して二酸化炭素分圧が上昇するため、苦しくて目を覚ますことがあります。運動しながらダイエットすることで、呼吸筋を保ったまま内臓脂肪を減らすことができれば、息切れや睡眠時の呼吸の苦しみをよくすることができます。

(2017年2月13日(月)~16日(木)放送関連)

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