【Q&A】顔面麻痺の後遺症 顔のこわばりは治る?

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6年くらい前、ヘルペスウイルスによる顔面麻痺を発症しました。顔の右側が1センチくらい下がり、右の口が閉じづらくなり水がこぼれました。
すぐに脳神経外科を受診しMRIも受け、ヘルペスウイルスによる顔面麻痺と診断され、のみ薬が処方されました。未だに右目あたりに違和感が残り、視力は大丈夫なようですが、眼のまわりの筋肉がこわばっています。
これはもとには戻らないのでしょうか?また、よい治療法(温めるとか冷やすとか鍼灸とか)がありましたら教えていただけますか?(58歳 女性)

専門家による回答

顔面神経麻痺については、私の専門外のご質問ですので、当院(奈良県立医科大学附属病院)耳鼻咽喉・頭頸部外科学の北原糺教授にお聞きしました。

この症例は「ヘルペス性顔面神経麻痺」(陳旧例)ということになります。こわばりについては物理的な顔面マッサージになります。特定の病院のリハビリ科がやっていますが、どこでもやっているわけではありません。温熱や電気治療、鍼灸治療もある程度の効果があるとは言われていますが、エビデンスはありません。眼瞼下垂や口角下垂が気になるようであれば、形成外科治療になります。
いずれも、耳鼻咽喉科は急性麻痺時の点滴内服治療、顔面神経減荷術という外科治療により、顔面神経麻痺の回復を担当します。したがって、その後の後遺症に関しては顔面神経麻痺を特別に扱っている耳鼻咽喉科でしか対応していないのが現状です。

(2016年11月24日(木)放送関連)

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