【Q&A】アルツハイマー病と診断 12年間進行せず薬をやめてもよいか

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平成17年1月、市民病院神経内科を受診、認知機能テスト(長谷川式)と画像診断では異常はなかったのですが、血流検査でアルツハイマーと診断されました。以来ドネペジル5mgを1錠、朝食後に服用しています。もう12年にもなりますが、最初に診断を受けた時からほとんど進行していません。8週間ごとに通院し血液検査を受け、HbA1cが少し高いので血糖値を下げる薬を、ドネペジルと一緒にのんでいます。その結果HbA1cの値は6.8です。日常生活は趣味の囲碁とカラオケ、読書(社会や時事問題)、シニアの卓球クラブに入り、町内会の役員もして人との交流に努めています。自分としては認知症の症状はありませんので、ドネペジルの服用をやめたいのですが、のみ続けて害はないでしょうか?あるいは病院を変えてみた方がよいでしょうか?近くの病院では神経内科がないのですが、何科に行けばいいでしょうか?(83歳 男性)

専門家による回答

ドネペジルを含む現在のアルツハイマー病治療薬は認知症の症状を改善する効果はありますが、根本的な効果はないので、一時的に症状を改善させることはあっても、長期にわたって症状の進行を止める効果はありません。従って、12年間にわたって進行がなく、社会生活も支障なく行えているとすれば、アルツハイマー病は考えにくいかと思われます。しかし、ご自分1人では判断せずに、もの忘れ外来や神経内科の専門外来などで、診断や今後の治療方針を確認することを含め、主治医の先生に相談してみることをお勧めします。

(2016年12月7日(水)放送関連)

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